2005 Fiscal Year Annual Research Report
Argyrophilic Grain Dementiaの神経病理学的研究
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16500230
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
吉田 眞理 愛知医科大学, 加齢医科学研究所, 助教授 (60288545)
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Keywords | タウオパチー / argyrophilic grain / pretangle / coiled body / タウ アイソフォーム / 辺縁系 |
Research Abstract |
Argyrophilic grain disease(AGD)を含む孤発性タウオパチーの各種疾患は、生化学的分析から疾患により蓄積するタウのアイソフォームに特徴的なパターンがあり,このアイソフォームの違いが多様な疾患特異的封入体を形成するひとつの大きな要因である可能性が示唆されていた.各疾患の細胞レベルでタウのアイソフォームパターンの発現を検討することはタウ蛋白の凝集,蓄積と神経細胞変性の機序を考える上できわめて重要である. そこで平成17年度は,AGD7例を含む代表的な孤発性タウオパチーの剖検脳を用いてタウアイソフォームの発現を免疫組織学的に検討した.ホルマリン固定パラフィン包埋した脳組織の大脳皮質、基底核、脳幹部の各切片に3リピートタウを特異的に染色する抗体RD3(Upstate, mouse monoclonal anti-3R-tau antibody, clone 8E6/C11)、4リピートタウを特異的に染色する抗体RD4(Upstate, mouse monoclonal anti-4R-tau antibody, clone 1E1/A6)およびanti-tau Exon10 Ver.2(三菱化学生命科学研究所石黒先生より供与,rabbit polyclonal antibody)を用いて染色した。RD3,RD4は蟻酸処理,マイクロウェーブの前処置を施行,Exon10はマイクロウェーブの前処置を施行してABC法で染色した. Gallyas-Braak嗜銀染色やリン酸化タウ(AT-8)陽性のAGは4リピートタウを認識するRD4,Exon10に陽性を示し、RD3には陰性であった,AT-8陽性を示す多数のpretangleの一部がRD4陽性を示したが,染色性は弱陽性を示すものが多かった。AGは4リピートタウに強い陽性を示すのに対して、pretangleの陽性所見は弱く、pretangleの細胞体とAGの蓄積する樹状突起ないし樹状突起棘では蓄積するタウの量的な違いや修飾の違いがある可能性が、抗体の感度の問題も含めて示唆された。
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Research Products
(6 results)