2005 Fiscal Year Annual Research Report
可塑性・発達・細胞死に関わる因子、PKCの遺伝子操作マウスを用いた多角的機能解析
Project/Area Number |
16500243
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
酒井 規雄 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70263407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松林 弘明 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (60165850)
天野 託 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (10294547)
関 貴弘 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (50335650)
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Keywords | リン酸化 / プロテインキナーゼC / プルキンエ細胞 / トランスジェニックマウス / 神経興奮伝播 |
Research Abstract |
1)脊髄小脳変性疾患原因遺伝子としてのγPKCの解析 最近、γPKCが遺伝性小脳失調症14型(SCA14)の原因遺伝子であることが明らかになった。そこで、広島大学病院脳神経内科の協力を得て、日本におけるSCA14の発症頻度と新規家系の同定を試みた。原因が特定されていないSCA患者血液から抽出したゲノムDNAをPCRおよびDHPLCでスクリーニングを行った結果、SCA14の新規家系を1家系同定した。変異は、SCA14の変異集積部位であるCIB領域であった。さらに、遺伝性小脳変性症で見つかった変異を人為的に加えたγPKC cDNAを作製しCHO細胞に遺伝子導入し発現させたところ、変異γPKCは容易に細胞質内で凝集体を形成することが明らかになった。また、受容体刺激によりγPKCは細胞質から細胞膜、再び細胞質にトランスロケーションするが、その際にも変異γPKCは凝集体を形成することが明らかになった。また、変異γPKCの過剰発現は細胞死を導き、その細胞死にはユビキチン-プロテアソーム系の機能低下、ERストレス、アポトーシスが関与していることが明らかにした。 2)脳部位特異的時期特異的変異γPKC-GFPトランスジェニック(TG)マウスの作製 脳部位特異的発現を誘導するためにNSE CaKIIなどの神経細胞特異的プロモーターを使用した。また、時期特異的発現を誘導するために、Tetシステムを使用した。現在、変異γPKC cDNAがゲノムに挿入されたTGマウスが複数ライン作製できたことが確認され、今後、変異γPKCの発現を確認し、その表現型を解析する予定である。
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Research Products
(10 results)