2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500273
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Research Institution | National institute for physiological sciences |
Principal Investigator |
関 和彦 生理学研究所, 発達生理学研究系, 助手 (00226630)
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Keywords | 脊髄 / 霊長類 / 反回抑制 / レンショウ細胞 / 随意運動 |
Research Abstract |
申請者はこれまで、覚醒サルの頸随から介在ニューロンを慢性的に記録する方法、そして末梢神経へカフ電極を慢性的に装着する方法を開発してきた。本研究ではこれらの方法を応用して、入出力先の同定された脊髄介在ニューロン、特にレンショウ細胞の活動を記録する事を目的とした。ニューロンの同定は、カフ電極を用いた運動神経へ逆行性刺激に対する応答、筋電図のspike-trigger averagingによる運動ニューロンへの単シナプス性抑制性出力の有無を用いて行った。そのために前腕部の主要な感覚神経(橈骨神経浅枝・橈骨神経深枝・正中神経)にカフ電極を装着した。特に橈骨神経深枝・正中神経については世界で初めてカフ電極の装着に成功した。次にサルに制御様式の異なる複数の運動課題(手首の屈曲伸展運動および手指を用いた精密把握運動)を行わせ、同定されたニューロンの活動を記録・比較することにより、これまで提唱されきた脊髄介在ニューロンの機能に関する仮説を検証した。その結果、2頭のサルにおいて検討した結果1)予想より多くの脊髄ニューロンが手首や手指に同期した活動性変化を示すこと、2)それらの活動変化パターンは末梢神経からの入力パターンから考えて合目的的であること、3)末梢神経刺激に対して連続的・持続的な応答というレンショウ細胞に典型的な応答性をしめすニューロンが少数記録できること、が判明した。現在は上記3)の例数を増やすべく実験を継続している。
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Research Products
(3 results)