2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500274
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三浦 竜一 東京大学, 医科学研究所, 助手 (00322074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 知恵子 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10167330)
小原 恭子 東京大学, 医科学研究所, 講師 (20225478)
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Keywords | 麻疹ウイルス / トランスジェニックマウス / レセプター |
Research Abstract |
麻疹ウイルス(MV)は感染後、急性期に呼吸器症状、発疹、免疫不全症などを誘発し、さらに重篤な中枢神経疾患を引き起こす。近年MVは細胞への侵入レセプターの一つとして、ヒトSignaling lymphocyte activation molecule(SLAM : CD150)を用いることが報告された。麻疹ウイルス感染の病態を再現する感染モデル動物系は霊長類に限られていることから、ヒトSLAM遺伝子を導入した組換えマウスは病原性発現機序の解明の優れた解析ツールとして期待される。本研究では、SLAM遺伝子導入マウスの作出のために、リンパ球特異的発現をコントロールするマウスlck geneまたはlgH geneプロモーター下流にSLAM cDNAを挿入した遺伝子断片を作出した。作出した遺伝子断片は受精卵へのinjectionを独立して行い、得られたマウスからゲノムを抽出してPCRによりヒトSLAM遺伝子の確認を行った。lck-SLAM及びlgH+SLAMではそれぞれ3匹(48匹中)、14(137匹中)のFounderマウスを得ることができた。しかし、F1マウスが得られたのはlgH-SLAMで3系統のみで、その3系統においてもリンパ球を豊富に含む脾臓においてSLAM mRNAの発現は認められなかった。以前の研究でlck及びlgHプロモーターはリンパ球特異的発現をコントロールしていることから、胎生期以前のリンパ球でのSLAM発現が原因でTgマウスが得られなかったと考えられる。
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Research Products
(6 results)