2005 Fiscal Year Annual Research Report
野生マウス遺伝資源からの新規近交系の確立と有用モデル系統の育成
Project/Area Number |
16500275
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山縣 高宏 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (50242847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 明 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (20211724)
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Keywords | 野生マウス / 遺伝資源 / ミュータント / 自然発症疾患モデル / コンジェニック系統 / リコンビナント近交系 |
Research Abstract |
本研究の目的は、野生マウス集団の遺伝資源から有用な変異遺伝子を発掘し、新しい自然発症モデルマウスの系統開発とその特性及び遺伝解析を行うことである。これまでにフィリピン産野生マウスより新たな近交系(CASP)を確立し、また既存の近交系マウスとの交配からいくつかのミュータントを発見し系統育成を行ってきた。本年度までに得られた成果は以下の通りである。野生マウス由来近交系の遺伝特性の検索についてマイクロサテライトマーカーによる多型解析を行った。今後ミュータント系統の遺伝解析を行うための既存近交系と異なるマーカーの選別を進めている。ミュータント系統の育成においては、インシュリン非依存性糖尿病モデルとして選抜近親交配により安定した高血糖の系統が近交系として確立された。現在遺伝解析のための交配パネルを作製中である。形態形成異常マウスは、コンジェニック系統として育成段階であり、ある程度近交化したところで遺伝解析を行う予定である。これらの系統は特性の調査も引続き行い、これまでに報告されていない新規のミュータントであることが予測された。体重変異系統では、マッピングされたマウスの体重や成長に関するいくつかの量的形質遺伝子座(QTLs)について、コンジェニック系統の作出による機能解析と遺伝子の絞込みが行われた。これらのQTLsは新規の体重差に影響する遺伝子としてその特性と発現様式を報告した。亜種間交雑リコンビナント近交系(RI系統)の開発育成については、CASP系統とBALB/cA系統との交雑から作出を始め、正逆交配のF1ペアからそれぞれ15以上のラインを育成中であるが、F数世代からF十数世代で繁殖力の低下するラインが多く、最終的に合計20ライン以上を近交系として確立する目標が困難な状況になってきた。この原因と対策について今後検討を行う。
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Research Products
(4 results)