2005 Fiscal Year Annual Research Report
磁気を併用した生体電気インピーダンスCTの開発研究
Project/Area Number |
16500289
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
竹前 忠 静岡大学, 工学部, 教授 (20115356)
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Keywords | 電気インピーダンスCT / 磁界 / 渦電流 / 3次元CT |
Research Abstract |
磁気を併用した電気インピーダンスCTの開発で、本年度は測定対象のインピーダンス変化と本法によって得られるインピーダンス画像との対応について調べた。測定対象は人体の抵抗率に近い食塩水中(約100〜200Ωcm)に抵抗率の異なる物体を入れた物とした。具体的な測定対象のインピーダンス変化として、食塩水中の物体の回転による変化、X-Y平面方向の変化、Z軸方向の移動による変化、物体の抵抗率の変化などについて、それぞれ画像上でどのように再現されるかについて調べた。 物体の回転については、回転角9度以上で、画像上物体の回転が確認できた。X-Y平面方向のインピーダンス変化として、二つの抵抗率が異なる物体の間隔を変化させて再現される画像について調べた。二つの物体として、抵抗率が無限大のゴムとゼロのアルミ棒を使用したモデルでは、抵抗がゼロであるアルミ棒の影響が強く、画像上二つの物体の画像は認識できなかった。しかし、生体の抵抗率に近い異なる抵抗体の場合は、画像上も明確に二つの物体の像が確認された。また抵抗率もモデルに近い値の画像が得られた。これら二つの物体の間隔を1cm以上変えたときに、画像上の物体も対応して変化することが確認された。Z軸方向のインピーダンス変化は、測定電極間距離2cmとし、物体の挿入範囲を変えて行った。その結果、5mmごとの挿入部分の増減に対応した画像が得られた。すなわち、5,10,15,20cmと挿入部分の増加に伴い、画像が徐々に大きくなり、20cmになると物体の形状がある程度認識される画像が得られた。この結果は、本法による3次元インピーダンスCTの実現化を示唆するものと思われる。さらに、物体の一部の抵抗率を変化させた測定では、変化前と変化後の画像の差を取ることで、変化した部位だけ現れることが確認された。
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Research Products
(6 results)