2004 Fiscal Year Annual Research Report
イオンポリマーメタル複合体を用いた人工筋肉・人工血管開発の基礎研究
Project/Area Number |
16500305
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
筏 義人 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (00025909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原 正 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (70261039)
中村 太郎 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 助手 (70373082)
下野 高嗣 三重大学, 医学部・胸部外科, 講師 (80206242)
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Keywords | 人工筋肉 / 導電性ポリマー / センサー / 生体材料 / 高分子電解質膜 / アクチュエータ / グラフト / 等尺性張力 |
Research Abstract |
イオン交換ポリマーメタル複合体(IPMC)は、水で膨潤した高分子電解質膜に金属電極をめっき接合したメカノケミカル・アクチュエータ材料である。これは、低電圧で大きな変位を発生し、生体の筋組織と同様に容量性および抵抗性素子として湿度の高い環境で効率よく動作する。IPMC膜に電界を加えると、膜の片側で引張歪が、反対側で圧縮歪が生ずる。これは、膜内のイオンが電界によって移動するためと考えられているが、表面電荷の相互作用によるメカニズムも考えられている。IPMCを用いたアクティブアクチュエータの特性を計測し、人工心筋の開発可能性を検討した。パーフルオロスルホン酸膜(デュポン社製Nafion117)をイオン交換反応で金錯イオンを吸着させた。この金イオンを還元し、膜の表面に金を析出させた。また、Nafion resinを用いて任意の厚み、形状に加工する手法を開発した。 金を接合した膜を短冊状に裁断して水中に片持ち支持し、接合膜の両面に取り付けた白金リード線間に2Vの方形波電圧を加え、試験片がアノード側に彎曲することを確認した。また、この時発生する張力をアイソトニックトランスデューサおよびアイソメトリックトランスデューサを用いて測定した。発生応力は電界に比例し、膜幅についても上限レベルまでは一定の増加を示した。このアクチュエータを用いた管腔臓器駆動模型を試作した。研究分担者(伊原正)は、産業技術総合研究所、理化学研究所、Virginia Institute of Technologyとも共同研究、意見交換を行い、より応力が大きく、使用環境を選ばないアクチュエータの開発を行っている。
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Research Products
(3 results)