2004 Fiscal Year Annual Research Report
生体組織ゲルの局所インピーダンスのバイオメカトロニクス的計測システムの開発
Project/Area Number |
16500306
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
橋本 成広 大阪工業大学, 工学部, 教授 (00146515)
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Keywords | 生体医工学 / 電気インピーダンス / 生体組織 / 生体計測 / 電極 / 粘性係数 / 周波数 / バイオメカニクス |
Research Abstract |
「微小振動電極を用いて生理ゲルの局所インピーダンスの計測システムを開発し、生理液体や生体組織などの局所インピーダンスを計測する。」ことを目的とした。微小振動電極によって試料ゲルに微小な振動を加え続けながら、基準電極との間のインピーダンス信号を基にして電極が振動している試料局所インピーダンスを計測する原理を考案した。微小振動電極は圧電素子を利用して構成した。考案した原理でノイズから目的信号を取り出す、液体中のイオン濃度の変化を検出する、振動電極周りの信号と基準電極周りの信号とを区別することを、実験的に試みた。 新しい着想に基づく電気インピーダンス計測システムを電極・観察装置・電気計測装置によって設計・自作した。ガラス細管を電熱法によって先端を細く加工し、中心に白金線を挿入し、管内に塩化カリウム水溶液を充填して電極とした。複数枚の圧電素子を立体的に配置して、制御電圧によって先端が往復振動するような支持装置を組み立て、ガラス電極を取り付けて振動電極とした。同様のガラス電極をもう一方の固定指示具に取り付けて基準電極とした。両電極の固定台は、x,y,zの3軸方向に微動可能なステージ上に取り付けた。以上のセットを既設光学顕微鏡の観察ステージ上に固定し、顕微鏡観察下に電極先端位置を調整した。測定対象の電気分解を防ぐため交流電圧を印加し、オペアンプで増幅した出力電圧信号をオシロスコープを用いて観測した。0.9%濃度の塩化ナトリウム水溶液を培養皿に満たして、顕微鏡観察ステージにセットし、電極先端位置を調整して水溶液中の所望の位置に浸漬し、顕微鏡視野で電極の振動を確認しながら、周波数解析によって電極の機械的振動周波数スペクトルを判読し、生理液体のインピーダンスを計測した。上記の生理液体を用いた実験において、2電極間の距離を変えた場合、振動電極の振幅を変えた場合などについて検討した。
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Research Products
(1 results)