2005 Fiscal Year Annual Research Report
血小板活性化からみた血管内皮損傷の状態と脳梗塞再発の予測の研究
Project/Area Number |
16500334
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
倉林 均 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (70192036)
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Keywords | 脳梗塞 / 血小板 / 血管内皮 / インスリン抵抗性 / 温熱療法 / 水治療 / 運動機能 / 呼吸機能 |
Research Abstract |
動脈硬化の予防や脳卒中の二次予防に運動療法やリハビリテーションがどこまで関与できるかを研究する目的で、血管内皮機能や血小板活性化、単球活性化と動脈硬化や血栓症との関係を解析した。健康成人よりも高血圧症患者のほうが、高血圧症患者より脳硬塞患者のほうが血小板は活性化している、すなわち動脈硬化の程度に応じて血小板活性化が増大してくることを報告した。また脳卒中や動脈硬化でのインスリン抵抗性の発現因子については既に報告した。一方、温熱負荷により血管内皮機能が障害されたり血小板活性化が引き起こされる可能性があり、高温負荷にて血小板が活性化してくることや血管内皮からの線溶活性が低下する、すなわち血栓が形成されやすくなることは既に報告した。これらの私達の先行研究の結果をふまえて、運動療法が血管内皮機能、血小板活性化、単球活性化に及ぼす影響について研究を進めた。その結果、脳卒中後の血管内皮機能は強く障害されていて、リハビリテーションの経過中に徐々に軽減してくる傾向がみられことが判明した。一方、動脈硬化を基盤としていない脳梗塞では、内皮機能の障害は軽度で脳病巣の発現は遅延することも判明した。インスリン抵抗性やメタボリックシンドロームを有する症例では内皮機能の障害や単球機能の変化がみられる傾向が判明した。即ち、脳卒中では動脈硬化により血小板が活性化し、血管内皮機能が高度に傷害されていることが判明し、運動療法により動脈硬化進展を抑制し脳卒中の二次予防に寄与できる可能性が示唆された。 運動療法により片麻痺や運動機能だけではなく呼吸機能や免疫機能も改善することはすでに報告しているが、本研究によりリハビリテーションが運動機能、呼吸、循環、免疫、内分泌等の機能改善にも関与しているだけでなく、動脈硬化の予防や脳卒中の二次予防にも関与する可能生があることが示唆された。
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Research Products
(7 results)