2004 Fiscal Year Annual Research Report
超音波を利用した義足ソケット形状決定支援システム構築に関する研究
Project/Area Number |
16500338
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
尾田 雅文 新潟大学, 地域共同研究センター, 教授 (80372473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 利昭 新潟大学, 工学部, 教授 (50134953)
坂本 信 新潟大学, 医学部, 教授 (80215657)
寺島 和浩 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教授 (50251848)
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Keywords | prosthetics / ultrasonic / shape measurement / biomechanics / muscle and skeleton |
Research Abstract |
義足ソケット形状ならびにアライメントの適合性は義足使用者にとって,極めて重要である,例えば,ソケットの適合性が良好でない場合切断端で瘡を生じ,車椅子の併用を強いられるケースも存在する.このため,義足ソケットの最適形状を得ることは,義足使用者のQOL向上の点で極めて重要な問題である. 義足ソケットの製作にあたり,熟練した義肢装具士であってもいまだ解決困難な問題点が少なくない,また,義肢装具士の経験と勘を頼りしている部分が多くある.このことから,定量的かつ一定の製作技術レベルで対応することが求められている.例えば,歩行時等の生活状況を考慮し,人体の内部組織に作用する応力や変形を予測可能となれば,良好な適合状態を保証するソケット形状を決定する上で極めて有効である. 近年,レーザ測長およびCAD/CAMを利用して切断端近傍の外部形状を計測し,ソケットの製作を行う手法も提案されている,しかしながら,体重支持時におけるソケットの最適形状を得るためには,切断端の外部形状だけでなく骨断端形状ならびに軟部内部組織形状も考慮し,応力解析を行うことが必要である. そこで本研究では,外部形状だけでなく内部組織の形状を考慮した3次元有限要素モデルを構築するために,ゴニオメータを利用した超音波3次元生体形状計測システムを試作した.さらに,円筒形状試験片の測定および人下腿からのエコーを計測しシステムの評価を行った. すなわち,ゴニオメータを利用した3次元生体形状計測システムの試作を行った.得られたエコーのピーク値から境界の判別を行い,その時刻から,xy座標への変換を行った.また,右足下腿からのエコーを取得した.このことから以下の知見を見た. (1)アクリル円筒の外径,内径をそれぞれ平均直径誤差1.57mm,1.06mm計測可能であった. (2)円筒の肉厚を誤差0.2mm以内で計測可能であった. (3)下腿部からのエコー取得から生体内部組織の境界面からのエコーを取得可能であることが示された.
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