2005 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚文字提示入力方式によるコミュニケーション支援システムの開発
Project/Area Number |
16500340
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
千島 亮 信州大学, 医学部, 助教授 (80252112)
|
Keywords | コミュニケーション / アシスティブ・テクノロジー / 支援技術 / コミュニケーション・エイド / ALS / アクセシビリティー / 聴覚文字提示入力 / リハビリテーション工学 |
Research Abstract |
重度身体障害者の随意的な眼球運動のパターンを,非侵襲・非接触に検出できる独自の「眼球運動画像検出装置(EOG)」を用い,視覚情報に依存しない独自の単音節選択型キーボード(アプリケーションソフトウエアの開発)と組み合わせて総合的なコミュニケーション支援システムの構築をすすめ,その実用化を検証することを最終目標とした.従来から視覚能力に依存したコンピュータ入力デバイス及び周辺機器に代えて,聴覚情報による文字入力を可能とし,視覚情報処理にあたる利用者の視覚機能の負担を軽減し,モニター機器を必要としない極めてコンパクトな機器構築によるコミュニケーション支援システム開発を主眼とした.平成16年度まで進めてきた音声文字情報選択のための文字配列と選択条件の検討(音声式キーボードの構築)を更に進めた.コンピュータ上に構築した音声キーボードプログラムにつて,試作・検討してきた入力インターフェイスを実験用PCにUSB接続し,音圧,音質,継続時間,反復性,音声提示時間等の設定パラメータごとに動作検討を行った.視覚情報に依存しない独自の単音節選択型キーボード(アプリケーションソフトウエアのプログラム開発)と組み合わせて総合的なコミュニケーション支援システムの有用性を検討した.従来からの視覚能力に依存したコンピュータ入力デバイスやPC周辺機器に代えて,聴覚情報による文字入力を可能とした.音声提示条件の健常者を対象とした検討から,精度・速度は利用者の学習(練習)により向上し,重度コミュニケーション障害者(児)の意思伝達支援機器に聴覚情報を有効に活用する方法として十分な妥当性があるものと考えられた.重度障害者のコミュニケーション・システムとしてより実用的に活用するためには,コマンド発信手段としてより有用な生体信号応用による新しい操作技術の開発が重要な課題となった.
|
Research Products
(2 results)