2004 Fiscal Year Annual Research Report
前腕の固有振動数と生体特性を利用した骨強度評価に関する研究
Project/Area Number |
16500343
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
矢野 澄雄 神戸大学, 発達科学部, 教授 (20115306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 博也 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (90294256)
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Keywords | 骨強度 / 生体特性 / 前腕 / 固有振動数 |
Research Abstract |
ヒトの骨の質・強さの評価する指標の加齢特性と筋肉の影響を評価するための測定に関する研究実績は次のとおりである。 1.骨の質・強さの評価について:前腕骨の固有振動数の計測とヤング率相当の工学的強度指標の算出により、年代別の骨強度の加齢特性を構築中である。同時に、筋肉の影響を評価するために、前腕20%断面でのCT画像を用いて、筋肉断面積と皮質骨断面積を算出し、筋肉と皮質骨の面積比(BM比)を指標として加齢的な推移を調べている。その際、筋肉領域と脂肪の部分とは画像の閾値の差がわずかであるため、70歳以上の高齢者の場合、画像解析で両者が分離しにくい例が見られた。この原因を20〜30歳代のCT画像解析と比較検討した結果、筋分布状況の相違についての知見と筋肉断面積を求める画像解析上の基準・方法を固めることができた。 2.簡易な測定器に用いるセンサについて:主にフィルム状のセンサを用いて生体を計測する場合について、力学的特性とエレクトロニクスの面から基本的な検討を行った。PVDF圧電フィルムの場合、曲げなどの力学的変形による電圧出力を取り出そうとすると、温度変化(皮膚の体温)による電圧出力に埋もれてしまい、センサとして利用するには両者を分離する必要がある。両者の時定数の差を利用したメカニカルな工夫と電気回路の工夫により分離できた。これにより、たわみ角と出力電圧が比例することを確認でき、測定に利用できる可能性を見出せた。
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