2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500347
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
中村 清実 富山県立大学, 工学部, 教授 (20143860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 博史 富山県立大学, 工学部, 助手 (40363874)
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Keywords | 遠隔介護支援システム / 非接触型入力装置 / 目位置検出 / 代替コミュニケーション / 自動カメラ制御 / 瞬きクリック / 停留クリック / 代替入力装置 |
Research Abstract |
平成16年度では、周辺光環境変化による瞬き検出性能の評価およびCCDカメラで撮影した顔画像から目の位置を検出し、目の位置情報と瞬きをマウス機能に対応させた非接触型入力装置を開発した。クリック機能については、クリックを発生させる場所で一定時間目を停留させることにより実行する停留型クリックも開発した。また、LANネットワークおよび電話回線を利用して、1台の介護者用サーバPCと複数台の障害者用クライアントPCで構成される遠隔介護支援システムを開発した。平成17年度では、目による非接触型入力装置の性能および操作性評価として、目検出率の調査および瞬きによるクリック、ダブルクリックの操作実験を行った。また、実際の障害者に停留型クリックの非接触型入力装置を用いて直接選択方式の障害者用アプリケーションソフトを操作性してもらい、遠隔介護支援システムのユーザビリティ評価を行った。 1.目検出率の調査および瞬きによるクリック・ダブルクリックの操作性評価 目検出にはクロス型の片目部分テンプレートと目の周辺領域特徴を利用したチェックポイントを用いている。目検出のチェック項目を5、13、15箇所の3種類として目検出率を調査した。5人の被験者で検出率を調べた結果、目を左右に移動させた場合はチェック項目が15箇所で最も検出率が高く、目を上下移動させた場合はチェック項目13箇所で最も検出率が高くなった。両目検出率は98%以上であり標準偏差が1%以下であることから、被験者に依存せず高い目検出率であることが明らかになった。一方、瞬きによる非接触型入力装置のクリックおよびダブルクリックの操作性を評価するために、健常者を被験者としてディスプレイ上の8箇所に配置したボタンをクリックおよびダブルクリックをしてもらう実験を行った。クリックおよびダブルクリックに要した時間は、ボタンの位置や被験者に対して差が見られず、利用者によらず安定に操作できることが示された。 2.遠隔介護支援システムのユーザビリティ評価 平成16年度に開発した障害者用アプリケーションソフトは、要求項目をボタンとして配置した直接選択方式であった。このアプリケーションソフトを停留型クリック方式の入力装置を用いて40代のALS患者に操作してもらった結果、左右のマウス移動は比較的容易に行えたが上下の移動が困難であるために選択できない項目があった。また、クリックしたくない場合にマウスカーソルを待機させる領域を確保する必要があることが明らかになった。これらの評価結果をもとに、走査方式による階層分岐型アプリケーションソフトを開発した。これは、左右移動だけで要求を選択できるように要求項目をスクロールさせ、さらにより詳細な要求内容を澤択することができる。また、目の初期位置に選択した要求項目を表示し、マウスカーソルの待機位置とした。
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Research Products
(5 results)