2005 Fiscal Year Annual Research Report
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16500362
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Research Institution | The Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
安保 雅博 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00266587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 秀樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60220224)
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Keywords | 脳卒中 / ラット / 可塑性 / GeneChip / キヌレニン酸 / グリシン受容体 / グルタミン酸受容体 / 筋評価 |
Research Abstract |
脳卒中モデルラットを作成し、麻痺の回復を司る機能再構築部位の遺伝子の発現の違いを評価し、機能回復のメカニズムを検討した。 以前に我々がMRIを使用し報告した内容に基づき、損傷周囲部と対側感覚運動野を脳損傷作成後2日目に取り出し、GeneChipを用いて神経組織のRNA expression profilingをhierarchical clusteringした。遺伝子はクラスターA,B,C,Dに分類された。特にクラスターAはinjured sideおよびnon-injured sideの両方に発現されており、今回はこのクラスターに注目した。コントロール群では遺伝子発現の増加をみないが、挫傷を起こしたラットにおいて、傷害側(右)および非傷害側(左)の両方で発現の増加をみたものは、Glutamate Receptor, Caspase 2, Potassium Voltage-gated Channel, Calcium Channel, ATP-Binding Cassette, Potassium Inwardly-Rectifying Channel, Microtubule-Associated Protein, Insulin-like Growth Factor, Fibroblast Growth Factor, Receptor, Glycine Receptorであった。グルタミン酸およびグリシン受容体の発現が亢進していることから、この両者を含むNMDRに着目した。同様の方法を用い右感覚運動野の損傷を生じさせたあと、NMDRの生理的抑制物質であるキヌレニン酸を髄液投与したところ、コントロールと比較して有意に運動機能早期回復を果たした。しかし、第10病日には回復が追いつかれており、この点で更なる検討が必要である。
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