2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500366
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
玄番 央恵 関西医科大学, 医学部, 教授 (00108987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 和子 関西医科大学, 医学部, 助手 (60351540)
松崎 竜一 関西医科大学, 医学部, 助手 (70239002)
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Keywords | サル / 空間認知 / 弁別課題 / 大脳皮質フイールド電位 / 前頭前野 / 頭頂連合野 / nogo電位 / さる運動装置 |
Research Abstract |
サルを訓練して視覚刺激に応じてレバー上げ運動が出来る(視覚始動性運動)ようになった後、麻酔下で手術をし、多くの大脳皮質の表面と表面から2-3mm深部に電極を埋め込んだ。手術から回復後、サルに2つの異なる色刺激を与え、一方をgo刺激(サルが運動すると報酬を貰える)、他方をnogo刺激(運動してもしなくても報酬は貰えない)とする色光弁別課題に習熟するまでの間、慢性埋め込み電極を用いて大脳皮質フイールド電位を記録した。分析の結果、nogo刺激には運動をしないという判断・決定に関連の電位(大脳皮質の表面が陰性で深部が陽性の電位であり、nogo電位として既に報告済み)は前頭前野以外の皮質領野(頭頂連合野を含む)に出現しないことがわかった。空間認知課題(空間の左右2ヶ所の一方をgo刺激、他方をnogo刺激として同色の光刺激を使用)の学習過程についても色光弁別課題の場合と同様の検討を行ったところ、頭頂連合野(7野)において空間の左右の位置弁別が行われた後、前頭前野において運動するべきか否かの判断・決定の行われることが判明した。一方、空間認知課題時におけるサルの血流状態の測定が行えるよう、非侵襲性にヒトの血管径や血流量の測定を行えると言われている超音波血流計(日本光電製;QFM-21)のサルへの応用を試みた。市販されている大小2種類の血流プローベの中、サルでの測定には小さいプローベしか使えず、しかも頚動脈以外の小さな動脈の測定には適さないことがわかった。さらに本課題の遂行に必要な「さる運動装置」(BK-ERG-901)については、三菱電機エンジニアリング株式会社と共同してひとまず出来上がり、その装置にサルをつけて訓練を始めた。しかし未だ充分に良い装置とは考えられないので、質・量の両面から適切な運動をサルに行わせることの出来る装置をめざして目下試行錯誤を繰り返している。
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Research Products
(16 results)