2004 Fiscal Year Annual Research Report
跳躍時の足関節伸展における腓腹筋とヒラメ筋機能の物理モデルによる解析
Project/Area Number |
16500399
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
鳥海 清司 富山大学, 教育学部, 助教授 (60227676)
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Keywords | 腓腹筋 / ヒラメ筋 / 二関節筋 / 足関節 / 跳躍運動 |
Research Abstract |
本研究では,跳躍運動における足関節の足底屈動作に着目し,足関節足底屈動作にかかわる二関節筋である腓腹筋と一関節筋であるヒラメ筋の役割について検討しようとするものである.そのために,筋の特性および身体の構造をも任意に変化させられる物理モデルを用いて,腓腹筋とヒラメ筋の足関節足底屈にかかわる運動制御の役割を検討する1年目である. 本年度は,理論的解析とヒトを用いた跳躍運動の解析をおこなった. 理論的解析では,2リンク2関節の系における3対6筋の機能別実効筋概念を下腿部に適用し,下腿部における機能別実効筋モデルを作成し,下腿と足の2リンクの系における足先での出力分布決定法を検討した.その結果,跳躍動作中にヒラメ筋および腓腹筋が短縮して筋力を発揮すると足先での出力方向が垂直方向から水平方向へと変わり,跳躍に対してネガティブな影響があることが明らかとなった. 次に,被験者の跳躍時の腓腹筋およびヒラメ筋の筋長の変化と筋活動の動態を検討するために,被験者を用いた実験を行った.被験者にはトレッドミル上の移動運動と垂直跳びを行わせた.トレッドミル上の移動運動は,低速での歩行からランニングまで5種類の速度での移動運動であった.トレッドミル上の移動運動および垂直跳びを行うとき,被験者の動作をデジタルビデオカメラで撮影し,関節角度および腓腹筋とヒラメ筋の筋長変化の算出に用いた.また膝関節および足関節周りの筋群のEMG(腸骨筋,大殿筋,内側広筋,膝窩筋,大腿直筋,大腿二頭筋長頭,腓腹筋,ヒラメ筋,前脛骨筋)を導出した.導出したEMGは今回申請のAD変換機を用いてコンピュータにディジタルデータとして保存し,現在積分等の加工をすすめている. 実験結果の解析と同時に,物理モデルのアクチュエータの選定をするため,バイオメタルの力発揮特性および制御特性を検討している.
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