2005 Fiscal Year Annual Research Report
免疫老化に対する抑制策としての運動の有用性に関する研究
Project/Area Number |
16500418
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
杉浦 春雄 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (40187646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 弘之 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (80082999)
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Keywords | 免疫老化 / 運動 / サイトカイン / Th1 / Th2バランス / mRNA |
Research Abstract |
老齢前期からの継続的な運動が,免疫老化を抑制し得るか否かについて,脾細胞増殖能,Th1細胞とTh2細胞が産生するサイトカイン産生能およびその遺伝子発現能について検討した。生後1年齢のBALB/c系雄性マウスを用いて,運動群と安静群の2群に区分した。運動はマウス用トレッドミルを用いた強制走運動とし,8週間にわたって実施した。 結果の概要は以下のようであった。 1.ConA刺激(72時間培養)に対する脾細胞増殖能では,ConA1μg/ml〜50μg/mlの濃度において運動群が有意に高値を示した。2.ConA刺激に対する脾細胞のグルコース取り込み能では,運動群が有意に高値を示した。3.ConA刺激に対する脾細胞のサイトカイン産生能では,インターロイキン(IL)-2(IL-2)で運動群が有意に高値を示した。インターフェロン-γ(IFN-γ)では両群に差異は認められなかった。IL-4は運動群が有意に低値を示し,IL-10は両群に差異は認められなかった。4.Th1とTh2細胞がそれぞれ産生するサイトカイン量の比では,IL-2/IL-4において運動群が高い比を示し有意差が認められた。IL-2/IL-10とIFN-γ/IL-4は運動群が高い傾向を示した。5.サイトカインの遺伝子発現能では,運動群のIL-2遺伝子発現能が有意に高値を示し,lFN-γ遺伝子発現能では高値傾向を示した。IL-4の遺伝子発現能では,運動群が有意に低値を示した。 以上の結果から,老齢前期からの習慣的な運動は,マウス脾細胞増殖能およびTh1細胞が産生するサイトカインおよびその遺伝子発現能の一部を亢進するものと考えられた。また,習慣的な運動はTh1/Th2バランスをTh1にシフトするものと思われた。このことから,老齢前期からの継続的な運動は免疫老化の予防に寄与する可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)