2005 Fiscal Year Annual Research Report
地域健康づくりとしてのイン・ハウス・トレーニングの開発と実践
Project/Area Number |
16500432
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
中谷 敏昭 天理大学, 体育学部, 教授 (60248185)
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Keywords | 地域健康づくり / トレーニング / 高齢者 / イン・ハウス / 運動効果 / 体力アセスメント / 運動頻度 / 運動期間 |
Research Abstract |
平成17年度は,定期的なトレーニングプログラムを3ヶ月間・週2回から6ヶ月間・週1回へと変更して,参加者の出席率や参加意欲,体力変化などへの影響を検討した.平成16年度と同様に,6ヶ月間のトレーニングは運動指導専門家の監視下で90〜100分間行わせた.1回の運動内容は昨年度と同様に,柔軟性運動,筋力トレーニング,有酸素運動,バランストレーニングであった. 本年度の参加者は健康な自立高齢男女24名と虚弱高齢男女10名であった.トレーニング前後のアセスメント項目は,体格,音響的骨評価値,機能的体力等であった.平成17年度参加者(71.1±4.7歳)は6ヶ月間のトレーニング後に柔軟性(24.4%),機能的移動性(13.3%),下肢筋力(66.7%),全身持久力(7.4%)に有意な改善が認められた.この結果は,平成16年度に改善がみられた内容とほぼ一致し,頻度を1回に減らしても期間を延長すれば体力を改善できるものと考えられる.昨年度に参加した者の意見では,週2回では多くの者が負担に感じていたが,本年度の週1回のトレーニングで負担を感じる参加者はほとんどいなかった.高齢者では週1回のトレーニングが適当と考えられる. 本年度は週1回(月曜日)のトレーニング指導であったことから,他の曜日に2〜3回自宅で簡単にできる筋力トレーニングと毎日のウォーキング指導を行った.筋力トレーニングは2ヶ月ごとに3種目(上肢,体幹,下肢)ずつ,水曜日ないし木曜日,金曜日ないし土曜日に,「少しきつい」と感じる回数を2セット行わせた.しかし,指導内容の理解が不十分であったことから実施率は低かった.ウォーキングは,2ヶ月ごとに1000歩/日増やすことを目標に指導したが,6ヵ月後の平均歩数は開始前に比べて平均1,211歩の増加にとどまった.これらのことから,高齢者に実践可能なイン・ハウス(自宅における)トレーニング内容(筋力づくりとウォーキング)の再検討が次年度の課題である.
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