2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域在住高齢者の機能的自立と健康づくりを支援する運動方法システムの構築
Project/Area Number |
16500449
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
竹島 伸生 名古屋市立大学, 大学院・システム自然科学研究科, 教授 (00137126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 一弘 名古屋市立大学, 大学院・システム自然科学研究科, 助手 (90315903)
楠 正暢 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (20282238)
高橋 龍尚 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (40250956)
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Keywords | 高齢者 / 運動 / ウエルラウンデッドエクササイズ / 運動プログラム / ITを使った支援システム |
Research Abstract |
本年度は研究の初年度であり、健康づくり支援システムのソフト部分に関わるデータの検討をおこなった。具体的には、名古屋、長野県飯田市、島根県安来市(旧広瀬町)および福岡県香春町で高齢者を対象に、ウエルラウンドエクササイズ(well-rounded exercise)またはそれぞれの構成内容である4種類のエアロビクス、レジスタンス、柔軟性とバランス運動の介入研究を試み、それらの効果を調べ、運動による健康づくり支援システムの内容に関わるエビデンスを検討することを試みた。その結果、エアロビクス、レジスタンス、柔軟性、バランス、太極拳および対照群(非運動群)の6種類の群を設定し、3ヶ月間の運動による介入研究(総数109人、平均年齢73±6歳)を試み、機能的体力(全身持久性、筋力、敏捷性、柔軟性、など)の改善の程度を調べたが、種類の運動の効果には明らかに特異性が生じ、採用する運動の特性を十分に理解することが重要であることを示した(第6回加齢と身体活動に関する国際会議、カナダロンドン市、2004年8月)。また、各地域の公民館を主体にバンドを用いたレジスタンス運動、バランス運動を指導し、運動前後で機能的体力、アンケート(面接法)、バランス能(バランスマスターによる評価)を調べたところ、非運動群に比し、いずれも有意な改善が認められた。また、加速度計付き歩数計を利用し、3ヶ月間に亘る介入指導(68±5歳,n=22)をおこなったところ、日常平均歩数が5783歩から9229歩へと有意に増加し、中等度強度に相当する一日の総時間も13分から35分へと増加し、運動後の機能的体力の変化も意図的におこなうエクササイズの結果と類似した。また、コンピュータを利用した加速度計データの処理と解析を高齢者が利用しやすい形でのシステムも試験的に作成し、利用可能にした。これらの結果は次年度以降に取り組む、健康づくり支援システムの基礎的データとして利用する重要なものとなると考えている。
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Research Products
(6 results)