2005 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドローム発症予防のための次世代型理想食開発の理論と検証
Project/Area Number |
16500466
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Research Institution | Osaka Aoyama University |
Principal Investigator |
山口 静枝 大阪青山大学, 健康科学部, 講師 (20123531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 厚典 滋賀医科大学, 内科学講座, 教授 (20127210)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 食事療法 / 低糖質食 / 相対的高たんぱく質食 |
Research Abstract |
本年度は、前年度の研究成果を踏まえ、メタボリックシンドローム発症予防のための食事を検討するための献立作成とその試作を主な研究とした。治療食であっても、長期にわたり食事として摂取することから、空腹感がなく、しかも美味しいものが要求される。したがって献立作成においては、これらの要求を満たすような献立の試作を様々に行った。また調理法においても、いくつかの方法を検討した。衛生面や安全性も考慮し、まずは真空調理法による献立作成と試作を行った。さらに素材の持ち味を生かすことのできる調理法として、誘導加熱強磁性体の原子スピン共鳴による加熱の利点を利用した調理法による予備実験を行った。単一の食品素材ではあったが、米・肉・魚・野菜・いも・きのこについて、従来の調理法とこの誘導加熱強磁性体の原子スピン共鳴による加熱による官能検査を行い、新しい調理法がいずれにおいても好まれる結果となった。さらにこの食材についての栄養成分分析を行ったところ、アミノ酸量が増加していた。肥満症・高トリグリセリド血症・糖尿病・高血圧症などの症状を緩和するための食事には、たんぱく質の摂取が重要なポイントとなることから、この調理法は、メタボリックシンドローム解消のための有効な方法ではないかと示唆された。現在、滋賀医科大学における倫理委員会に本テーマでの研究申請中である。今後、メタボリックシンドロームの判定基準に合致する対象者に対して、従来の食事法との比較を行いつつ新しい食事法の構築に向けての研究を進めていく。
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