2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドローム発症予防のための次世代型理想食開発の理論と検証
Project/Area Number |
16500466
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Research Institution | Osaka Aoyama University |
Principal Investigator |
山口 静枝 Osaka Aoyama University, 健康科学部, 准教授 (20123531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 厚典 滋賀医科大学, 内科学講座, 教授 (20127210)
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Keywords | メタボリックシンドローム / エネルギー比率 / 相対的高たんぱく質 / 食事療法 / マイクロ波 / 調理法 / 真空調理 / 電子レンジ |
Research Abstract |
前年度の研究成果を踏まえ、メタボリックシンドロームの診断基準に合致する被験者を対象として食事を提供する手法で病態改善効果を検証するための症例研究を行った。被験者は男性4名、女性1名の計5名。食事提供期間は10日間で30食分を配食した。提供した食事は食材のすべて磁性鍋を用いて下処理を行った後、真空調理法によって作成した。提供食の栄養量は、個人別の理想体重(22×BMI)あたりでのエネルギー量は20.8±3.1kcak、たんぱく質は1.6±0.2gであった。動物性たんぱく質比が69±8%と多少高い比率を占めていた。コレステロール量は386±186mgで適正範囲であった。脂質のエネルギー比は25.4%で、n-6/n-3のバランスは4±2であった。その他のミネラルやビタミンにおいてはほぼ適正基準値となっていた。10日間の提供食の摂取後、体重とヘソ周囲径さらにTGが有意に減少(p<0.05)した。体重減少率は3.0±1.9%であった。また、収縮期血圧と拡張期血圧ともに低下の傾向が認められた。低エネルギー食では空腹感が強く、減食療法が継続しにくいが、今回の提供食を食べた被検者の空腹感ははじめの2日間を過ぎるとそれほど強くなく、継続の可能性が高いこともわかった。肥満傾向を示す前年度の研究結果においても、同様の結果が得られており、今回メタボリックシンドロームの該当者においてこのような成果が認められたことから、この「低エネルギー相対的高たんぱく質食」の食事法の有効性が示唆された。平成20年度から実施されている特定保健指導制度において、食事指導の処方として活用されることが期待される。
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Research Products
(1 results)