2004 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的要因と心理的モチベーションを考慮した運動習慣確立のための支援プログラム開発
Project/Area Number |
16500469
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Research Institution | Toyama Institute of Health |
Principal Investigator |
長瀬 博文 富山県衛生研究所, 環境保健部, 主幹 (00251918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 朋子 富山県衛生研究所, 副主幹研究員
大下 喜子 熊本県立大学, 環境共生学部, 講師 (80233097)
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Keywords | 心理的モチベーション / 肥満遺伝子 / 行動変容 / 運動継続 / ヘルスローカスオブコントロール / 自己効力感 |
Research Abstract |
目的:今年度は、運動行動維持に関係する心理的モチベーションの関与を明らかにするため、職場でのウォーキング推進活動の参加者を対象に、運動量、心理的尺度、保健行動の変化を検討した。 対象と方法:対象は職場でのウォーキング推進活動に参加し、今回の調査に同意した男性22名(36-56歳)である。ウォーキング推進活動の実施期間3ヶ月とその後の観察期間3ヶ月の計6ヶ月間ライフコーダ(長期記録型万歩計)で運動量を把握し、開始時と3ヶ月後、6ヶ月後に質問票調査(Internal得点[ヘルス・ローカス・オブ・コントロールにおける内的コントロール所在]、Self-Efficacy得点[自己効力感]、健康実践8項目)、体重、体脂肪測定、血液検査を実施した。 結果:対象者を速歩群(1日平均ほぼ1万歩以上かつ平均速歩時間40分以上示した5名)と非速歩群(速歩時間が速歩群より少なかった17名)に分けて検討した。2群間で、調査開始時体重、BMI、6ヶ月の体重変化、調査開始時質問票調査項目に有意差は認めなかった。心理的尺度においては、速歩群のInternal得点とSE得点は時間経過と共に上昇し、6ヶ月後に非速歩群より有意に高くなった(p<0.05)。非速歩群では調査期間中上昇傾向は認めなかった。また、6ヶ月後の運動、労働、睡眠の項目を除外した健康実践度得点が高くなっていた(p<0.10)。これらの結果は、Interna1得点と自己効力感の上昇が、継続した運動行動と関連することを示している。また、運動行動継続に伴い運動以外の生活習慣も向上する可能性を示唆していた。 今後:肥満遺伝子の有無別に体重、肥満度、血液検査結果を比較した場合、有意な差は認められなかったため、今後は、運動量、摂取カロリーを考慮した分析を行う予定である。また、ライフコーダ装着終了後の観察も実施していく予定である。
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Research Products
(2 results)