2005 Fiscal Year Annual Research Report
老人施設における装い行動による情動の活性化の効果に関する実証的研究
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16500483
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
小林 茂雄 共立女子大学, 家政学部, 教授 (90137943)
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Keywords | 老人ホーム / 装い行動 / 情動の活性化 / アンケート調査 / 観察調査 / おしゃれ意識 / 高齢者 |
Research Abstract |
特別養護老人ホーム200施設、養護老人ホーム200施設の合計400施設(厚生労働省の社会福祉施設全国一覧より抽出)に対してアンケート調査を実施し、特別養護老人ホーム64.0%(128施設)、養護老人ホーム75.5%(151施設)から回答を得た。質問内容は、(1)施設で行われている行事や活動、(2)各種療法(活動)の実施度及び関心度、(3)入居者の装いに関する意識と実態、(4)入居者の装いやおしゃれ意識の効果や影響、(5)介護者が好ましく思える入居者の装いであり、1996年の調査と共通なアンケート調査内容については、両年を比較し考察を進めた。「美容師などによる入居者の化粧」の実施度は、1996年と比較して特別養護では32.3%とほぼ同率であるが、養護では27.2%と増加している。一方、「ファッションショーの開催」については特別養護、養護ともに前回と同様に数%と低率である。また、各種療法(活動)の実施度を多い順にあげると、特別養護では、音楽、園芸、化粧、絵画、動物、回想の順、養護では園芸、音楽、ダンス、絵画、化粧、動物、回想の順である。装いによる効果については、特別養護、養護ともに「笑顔がでる、表情に変化がでる、若々しくなる、元気になる」など入居者本人への効果、「施設全体が明るくなる、会話する話題がふえる、介護する側の気分が明るくなる」など介護者や周囲への効果を認めている。また、特別養護及び養護老人ホーム内での化粧療法、老人病院内でのプロのエステシャンによるメデイカルエステ療法などについて、観察調査を通してその効果を考察した。アンケート調査及び観察調査から、自立高齢者と介護高齢者間での「装い」における本人への効用や影響力にはそれほど大きな差は認められず、「装い」には心理的療法としての効果が十分に期待できるといえる。
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Research Products
(2 results)