2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500484
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
猪又 美栄子 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (50184784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 理子 昭和女子大学, 生活科学部, 講師 (70185875)
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Keywords | ユニバーサルデザイン / 衣服 / 身体機能 / 素材 / 動作適応性 / 官能評価 / 筋電図 |
Research Abstract |
<ファッションにかかわる意識の年齢による変化> 衣服のユニバーサルデザインを考えるためには,幅広い年齢層の衣服に対する意識を知ることは重要である.女子の衣服などファッションに関わる意識の年齢による変化をアンケート調査により検討した.高齢者の服装意識や消費行動に,加齢による身体機能の衰えの影響が見られた.流行などの情報を得る方法についても年齢層の差がみられた. <衣服の動作適応性-若年者と高齢者の評価> 快適な衣服設計を目的として,若年女子と高齢女子を被験者に,素材の伸縮性を要因としたジャケットの動作適応性を検討した.伸縮性のある素材は多く用いられているが,素材の伸長率や剛軟度の範囲は広く,ジャケット素材として最適な条件は明らかではない.そこで,筋電図と官能検査・動作時間を用いて,素材の伸縮性を要因としたジャケットの動作適合性を検討した.伸縮性の大きい素材では動きやすさの評価が高く,素材の伸縮性の小さい素材では高齢者のジャケット着用時間が大きかった.若年者と高齢者の官能評価の違いが筋電図にも現れており,高齢者では剛軟度の低い素材の官能評価が低く,筋電図からは上肢動作が小さいことが推測できた.すなわち,高齢者では衣服の構造やゆとりだけでなく,素材が動作を変化させている可能性が示唆された. <既製服のユニバーサルデザイン> ユニバーサルデザインの既製服としては,サイズ許容幅の広いデザインや着用者に合わせてサイズを変更できるようなデザインの衣服,または選んだデザインを個人のサイズ・体つきに合わせて作る個人対応の既製服が考えられる. 本研究では,選んだデザインを個人のサイズ,体つきに合わせてつくる個人対応の既製服を視野に入れて,インクジェットプリンターを利用して,身体状況に合わせてCADパターンを変化させることにより,健康な若者,車椅子使用者,妊娠中の者に同じデザインの衣服を着用させることができた.
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Research Products
(5 results)