2004 Fiscal Year Annual Research Report
画像解析による布外観や色彩テクスチャの視覚情報と感性評価
Project/Area Number |
16500488
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Gifu Women's University |
Principal Investigator |
森 俊夫 岐阜女子大学, 家政学部, 教授 (80139899)
|
Keywords | 画像解析 / テクスチャ / 色彩 / しわ外観 / 視覚的評価 / 同時生起特徴量 / 色柄 / 日光堅牢度 |
Research Abstract |
色柄模様の配色や変退色、折りしわ外観の視覚的情報を明確にするために、視覚的テクスチャを人の視知覚によって判断できる特性と対応する客観的パラメータをコンピュータ画像解析により求めるためのソフトウエアを開発した。このソフトウエアはRGBカラー画像からCIEL*a*b*色空間の各画像の他に、彩度(C*)画像や色相(H*)画像へも変換でき、各画像の同時生起特徴量(角二次モーメント、相関、コントラスト、エントロピーなど)、フラクタル次元、グレイレベル平均などの画像情報量を算出することができる。 1)衣服における色彩配色の視覚的評価に画像解析を適用した。服装の配色パターンについて、画像情報量から審美性の尺度となる美的測度を求め、色彩調和の感性評価の結果と比較検討した。この結果、隣接色相と対照色相は美しく調和し、同一色相は不調和と判断され、画像情報量によって審美性が評価できることを示すことができた。 2)画像解析の手法を用いて日光による色柄布の変退色の度合について研究を試みた。多色系の色柄布では、色によって変色や退色の進行具合に差がみられることから、従来の方法では変退色の程度を正確に把握することは困難である。多色系色柄布について画像解析により算出したグレイレベル平均が露光時間の経過とともに変化する挙動から、日光堅牢性の定量的な評価が可能であることを見出した。 3)従来から行ってきた綿布の規則的な折りしわ外観の視覚的特徴に関する研究結果に加えて、新たに複雑でランダムな折りしわ外観を画像解析し、画像情報量が折りしわ外観を評価するよいパラメータであるこがわかった。 1)と3)の研究結果は論文としてすでに発表した。
|
Research Products
(2 results)