2005 Fiscal Year Annual Research Report
画像解析による布外観や色彩テクスチャの視覚情報と感性評価
Project/Area Number |
16500488
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Research Institution | Gifu Women's University |
Principal Investigator |
森 俊夫 岐阜女子大学, 家政学部, 教授 (80139899)
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Keywords | 画像解析 / 色彩 / テクスチャ / フーリエ解析 / 感性 / 日光堅牢性 / 評価 / 同時生起特徴量 |
Research Abstract |
色柄模様、織物や編物などに含まれている様々なパターンやテクスチャの画像をフーリエ変換できるソフトを作成し、前年度の研究の継続として、画像解析による布しわの視覚的回復、乾燥過程における布しわの視覚的特徴の変化、多色系の色柄布の暖寒感や日光堅牢性の視覚評価が画像情報量を用いて定量的に評価した。 1 視覚的回復挙動は、粘弾性的回復挙動とのアナロジーから、視覚的回復挙動に対数関数を仮定した回帰曲線によるカーブフィッティングを行ない、しわの回復の速さの目安となる視覚的しわ回復指数を算出した。乾燥過程でできる布表面の不均一な外観が、画像解析から求められるパラメータにより評価することができた。 2 多色系の色柄布の全体的なイメージカラーや暖寒感について感性評価を行い、これらの結果と画像解析により算出した色柄布の色相角から、多色系の色柄布の暖寒感の評価が客観的にできることがわかった。また、多色系の色柄布では、変退色の程度を正確に把握することが困難であったが、画像解析による方法を用いて、日光が色柄布に及ぼす影響について定量的な評価を行った。水玉模様において複合して起きている色彩対比について画像解析を試み、算出された特徴量から水玉模様の色彩現象を客観的に評価した。さらに、織物の水分移動を評価するための画像解析を提案し、白布の吸水現象ならびに拡散、発散現象を画像情報量から定量的に分析した。 3 布表面に微妙な不規則性のある25種類の模様の異なる編物を作成し、これらのテクスチャについてフーリエ解析を試み、パワースペクトルを算出した。用いたすべての試料についてパワースペクトルと周波数の両対数プロットにおいて、よい直線関係が見出されたので、直線の傾きから編目模様のゆらぎについて検討した。 1と2の研究結果は論文として、すでに発表した。
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