2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500489
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Research Institution | KINJO GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
成瀬 正春 金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (30156004)
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Keywords | 衣服 / 新素材 / 皮膚障害 / 使用実態調査 / 肌 / 加工処理 / 女子 / 認知度 |
Research Abstract |
アパレルファッション界においても、めまぐるしく変化する流行の中で、新素材やファッション重視のデザインが出現している。素材の変化およびデザインの変化に伴い、人体への健康影響も多面化している。衣服による皮膚障害の予防・改善対策の一つとして、肌にやさしい繊維素材や、それらから出来た衣服を着用することが注目されている。しかし、消費者におけるその認知度に関する実態は明らかではない。そこで、肌にやさしい素材でできた衣服の情報が消費者にどれほど認知されているかを知るためにアンケート調査を行った。調査対象者は858名であり、有効回答票は786票(有効回答率91.6%)であった。 皮膚障害の経験者は、調査対象者の76%であった。そのうちの38%は、衣服が原因で皮膚障害を起こしたものであった。衣服による皮膚障害が無いと答え、肌にやさしい衣服を使用した事が有ると答えた人は3.2%であった。衣服による皮膚障害が有ると答え、肌にやさしい衣服を使用したことが有ると答えた人は7.9%であった。衣類による皮膚障害非経験者と比べて、皮膚障害経験者の肌にやさしい素材でできた衣服の使用率は2.5倍であった。衣類による皮膚障害経験者は、非経験者よりも肌に気を使って衣服を選んでいることが分かった。また、肌にやさしい素材でできた衣服を着用したところ、皮膚障害経験者および非経験者ともに肌の調子が良くなったと感じていると回答した。このことから肌にやさしい素材でできた衣服は皮膚障害の予防対策として効果的であると言える。しかし、肌にやさしい衣服に関する正確な情報は必ずしも広く知られておらず、衣類による皮膚障害経験者も非経験者ともに肌にやさしい衣服の使用は僅かであった。 いかに皮膚障害軽減に有効な衣服でも、それが消費者に使われなければ意味が無い。アパレル業界は、もっと効果的な方法で新素材に関する啓蒙に努める必要性を認めた。
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Research Products
(2 results)