2004 Fiscal Year Annual Research Report
テクスチャモディファイヤーを用いた易咀嚼性食品モデルの創設
Project/Area Number |
16500518
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
森高 初恵 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (40220074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 孝 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (30119317)
飯野 久和 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (00146911)
高橋 真美 昭和女子大学, 生活科学部, 助手 (10245912)
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Keywords | 微小粒分散ゲル / 貯蔵弾性率 / 破断応力 / ジェランガム / κ-カラギーナン / 寒天 |
Research Abstract |
軽中程度の咀嚼困難者には食事の満足感、唾液ホルモンの分泌、脳への血流量の増加などから、咀嚼できる食品を与えることが大切である。咀嚼の難易度は主に食品の物理的性質による。本研究の目的は、テクスチャモディファイヤーを原料として、安全で咀嚼する楽しみのある易咀嚼性食品モデルの創設である。本年度は、易咀嚼性食品モデルとして微粒子分散ゲルを取り上げ、その物性について検討した。微小粒ゲルはジェランガムに食品添加剤として認可されている塩化カルシウム(CaCl_2)を混合して調製し、マトリックス素材としては寒天、κ-カラギーナン、ジェランガムを用いて微小粒分散マトリックスゲルとした.破断特性値の測定にはクリープメータを、貯蔵弾性率および損失弾性率の測定にはレオメータを用いた(森高、高橋)。弾性率の相対理論値をNielsenの弾性率の複合則から算出し、破断応力の相対理論値をGriffithの脆性破壊応力の式を用いて算出し、微小粒分散ゲルの性質の検討に用いた(松本、飯野)。寒天ゲルの破断応力と貯蔵弾性率は、微小粒ゲルの分散によりマトリックスがCaCl_2添加の系および無添加の系共に減少した。κ-カラギーナンゲルの破断応力はCaCl_2添加マトリックスの系および無添加共に微小粒ゲルの分散により減少したが、塩無添加マトリックスの貯蔵弾性率は増加し、反対にCaCl_2添加の系では減少した。ジェランガムゲルでは、微小粒ゲルの分散により破断応力と貯蔵弾性率は共に塩無添加では増加し、塩添加では減少した。弾性率の複合則およびGriffithの脆性破壊応力の式から算出した相対理論値と相対実測値を比較した結果、微小粒ゲルの分散により寒天ゲルで最もゲル強度が低下することが判明した。また、超音波診断装置を用いることにより、嚥下時の食物の移動の測定が可能となった。
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