2006 Fiscal Year Annual Research Report
テクスチャモディファイヤーを用いた易咀嚼性食品モデルの創設
Project/Area Number |
16500518
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
森高 初恵 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (40220074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 孝 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (30119317)
飯野 久和 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (00146911)
高橋 真美 昭和女子大学, 生活科学部, 助手 (10245912)
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Keywords | 寒天ゾル・ゲル / ゼラチンゾル・ゲル / 嚥下 / 咀嚼 / テクスチャー |
Research Abstract |
咀嚼の難易度は食品の物理的性質によるところが大きい。テクスチャモディファイヤーは食品の物理的性質を変化させることで知られている。仮に咀嚼せずに飲み込んでも安全で、咀嚼する楽しみを残した易咀嚼性食品は、咀嚼して得られる満足感、唾液や唾液ホルモンの分泌量の増加、脳への血流量の増加などがあるため、開発していく必要があると考えられる。本年度はテクスチャモディファイヤーである寒天およびゼラチンのゾル・ゲルを食品モデルとして用い検討した。咽頭部での食槐の流速を超音波画像診断装置により、テクスチャー特性値、破断特性値を山電製レオナーにより測定し、併せて官能評価を実施した。咽頭部での食槐の流速は寒天試料では水と比較して0.2%で大きく低下し、0.2〜0.4%では緩やかに低下し、0.6%以上では変化が認められなかった。ゼラチン試料では0.8%までは食槐の流速の低下は小さく、緩やかな下隆傾向を示した。食槐の流速を示した波形は寒天およびゼラチン試料とも濃度上昇に伴って輝度が高くなったが、寒天ではゼラチン試料と比較して輝度が低く、濃度上昇による波形の変化は小さかった。両試料ともに濃度が高いと硬さ、凝集性は小さくなり、付着性は大きくなった。官能評価の結果から、寒天試料では濃度が増加すると咀嚼時には崩れやすくなり、ばらつきやすくなり、嚥下力が増すと評価された。ゼラチン試料では濃度上昇に伴い、咀嚼時には崩れやすくなり、嚥下力も必要となるが、まとまりやすくなると判断された。各測定値間の相関係数を求めた結果、寒天試料では食槐がまとまりやすいほど食槐の最高移動速度は遅くなり、ゼラチン試料では咀嚼時に崩れやすいほど、食槐がまとまりやすいほど、嚥下力を必要とするほど、最高流速が遅くなるという関係が認められた。
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Research Products
(3 results)