2005 Fiscal Year Annual Research Report
食事誘発性体熱産生が熱放散反応の身体部位差に及ぼす影響
Project/Area Number |
16500533
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Research Institution | Osaka International College |
Principal Investigator |
米浪 直子 大阪国際大学短期大学部, 家政科, 助教授 (70291979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 芳光 大阪国際大学, 人間科学部, 教授 (70144566)
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Keywords | DIT / 舌下温 / 皮膚温 / 熱放散反応 / 熱産生 / 食形態 / サプリメント / 心拍数 |
Research Abstract |
食後に熱産生量が増加することを食事誘発性体熱産生(DIT)といい、食事量や食事内容によって影響されることが知られている。本研究では、サプリメントタイプの食事が通常の食事摂取に比べて、DITおよび熱放散反応にどのような影響を及ぼすのか検討を行った。 若年成人女性9名を被験者とし、人工気象室(25℃・40%)にて、約450kcalで同一PFC%バランスのサプリメントタイプの食事(S)と通常の食事(P)、それに食事なしで水分のみ(N)を摂取させる条件を設定し、それぞれ食前と食後40分、80分、120分に安静時の熱産生量、舌下温、皮膚温、皮膚血流量(LDI)、心拍数(HR)、温冷感、快適感を測定した。 熱産生量は、N条件では経時的変化がなかったのに対し、S・P条件ともに40分後にはN条件に比べて有意に増加した。皮膚温は、顔ではS・P条件がN条件より、胸・前腕後面・手掌ではP条件がN条件より、胸・前腕後面・下腿後面ではP条件がS条件より、有意に高い値であった。HRは、N条件では変化がなかったが、S・P条件では40分後にはN条件に比べて有意に高い値を示した。舌下温、前腕・大腿のLDIおよび温冷感・快適感には食事条件による差は認められなかった。以上の結果から、食事の摂取(S・P条件)は熱産生を亢進し、その亢進は顔・胸・前腕後面・手掌での熱放散を促進した。食形態の相違は食後2時間以内ではDITには反映しなかったものの、通常の食事がサプリメントタイプより胸・前腕後面・手掌・下腿後面でより熱放散を促進することが示唆された。
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Research Products
(2 results)