2004 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット製作・ロボコンの児童・生徒に及ぼす教育的効果について
Project/Area Number |
16500538
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
加藤 幸一 群馬大学, 教育学部, 教授 (80126846)
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Keywords | ロボット / ロボコン / 意識の変容 / コミュニケーション能力 / 創造的能力 / ロボット教材 / 興味関心 / 対人関係 |
Research Abstract |
1.ロボット製作・ロボコンが小中学生に与える影響の内、この研究に先行した研究から、創造的(思い付き易さなど)能力の育成に効果があることが認められた。この研究では、先行研究の内容を継続するとともに、コミュニケーション能力などの対人関係に与える影響について検討した。 2.長期間にわたるロボット製作での調査:400人程度の中学生が参加するロボコンについて、申し込み時、試走時(相談日)、ロボコン予選修了時、大会数ヶ月後に質問紙法による悉皆調査を、先行研究から継続しておこなった。参加者の興味関心、意欲等の面でロボコンに参加しない中学生のそれよりも有意に高いこと、予選通過者の興味関心、意欲等は不通過者のそれに比べて、試走時あたりから高いことが認められた。 3.短期イベント型ロボコンでの調査:小中学生が参加する短期イベント型ロボット製作・ロボコンを開催した。イベントの開始時、製作段階の途中、ロボコン直前及び終了時に、調査紙を用いて、こどものコミュニケーション能力などの対人関係の意識について調査した。同時に、こどもの活動の様子を観察した。その結果、ロボット製作・ロボコンがイベントの進行に伴ってこの意識が向上する場合と低下する場合があること、この違いはこどものグループに入るチュータの活動内容によって比較的大きな影響があることが認められた。 4.小学校の総合的な学習の時間における調査:公立小学校で78名の生徒を対象に、ロボット製作・ロボコンを行い、その間の小学生の意識の変容を調査した。意欲、興味関心とともに他生徒との協調・協力の意識が明らかに向上すること、授業でのつまずきによって興味関心は低下するが、それを克服することにより改善することも認められた。
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