2005 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット製作・ロボコンの児童・生徒に及ぼす教育的効果について
Project/Area Number |
16500538
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
加藤 幸一 群馬大学, 教育学部, 教授 (80126846)
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Keywords | ロボット / ロボコン / 創意・工夫 / メタ認知 / 問題解決能力 / ルーブリック / 作文の評価 / チュータ |
Research Abstract |
今年度、ロボット製作・ロボコンが小学生に与える教育的効果について、指導・運営方法から検討した。A:小学生1名で行う場合(小学生20名に対し指導者1名と、チュータ1名)、B:小学生2〜3名のグループに大学生1又は2名のチュータが加わって行う場合、C:親子で行う場合(指導するチュータ有り)について、小学生の活動を調査した。 ルーブリックを用いた観察の結果から、上記3タイプの指導・運営方法間には、「児童の主体性」に明確な差は認められなかった。また、事前事後の自己評価アンケートからも、「興味・関心」、「知識・理解」、「創意・工夫」、「メタ認知・計画性」に明確な差は認められなかった。しかし、「意欲」に関しては、Aの場合は他の場合に比べて低く、その原因として、ロボコンにおける完走率の低さの影響が窺えた。ロボコン終了後の作文の評価得点(ルーブリックを用いた5段階評価)からも、Aの場合とBの場合とでは、5観点には得点に明らかな差異はないが、コミュニケーションに関しては、Bの場合に高いことが認められた。 Bの場合の調査からは、チュータのロボコン理解度テストの成績が上がるにつれて、「チューターの子どもに対する指導法」、「子どもとの関わり方」の評価得点が上がる傾向が見られた。しかし、逆にチューターの指導法の評価が高いグループほど、ロボコンでの順位が低くなる傾向が見られた。また、グループの中にリーダー的な子どもがおり、その子を中心とし効果的な活動を行えたグループほど競技結果が良くなる傾向が見られた。 Cの場合の調査からは、子どもに対し放任的な関わり方をする保護者よりも、統制的な関わり方をする保護者が多く見られた。さらに、放任的な関わり方をした保護者の子どもは、統制的な関わり方をした保護者の子どもよりも、子どもの積極性や問題解決的行動の評価が高くなる傾向が見られた。
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Research Products
(3 results)