2006 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット製作・ロボコンの児童・生徒に及ぼす教育的効果について
Project/Area Number |
16500538
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
加藤 幸一 群馬大学, 教育学部, 教授 (80126846)
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Keywords | ロボット / ロボコン / 意識の変容 / 発想力 / チューターの指導力 / 経験の影響 / 観察評価 / 指導・運営方法 |
Research Abstract |
研究課題について、最終年度てあることを考慮して、以下の内容を明らかにした。 1.ロボット製作活動に及ぼす「経験」の影響:小学生自身がいろいろな経験を積んでいるほど、ロボット製作における「意欲」、「態度」、「創意工夫」、「技能」の観察評価点は高いことが認められた。しかし、グループ活動の観察評価点とは関連が薄かった。チューターについては経験が多いほどロボットを指導する観察評価点は高いことが認められた。 2.ロボット製作活動に及ぼす指導・運営の影響:本年度は4タイプの指導・運営方法について比較検討した。志願して参加する3タイプのロボット製作活動では、指導・運営方法の違いがあっても、参加者の意欲、興味関心に差はない。学校の授業のように全員参加する場合には、初期には志願形式に比べ、意欲、興味関心は低いが、終期には差はなくなることが分かった。 3.ロボット製作活動における小学生と中学生の違い:これまでの結果を小・中学生で比較したところ、ロボット製作によって両者とも発想力は向上するが、中学生の伸びが大きい。製作の経過にともなって、小学生の主体性や責任感はやや低下し、中学生は一旦は低下するが持ち直す傾向にあるので、小学生の指導の改善が必要と思われた。 4.ロボット製作活動のモデル化:小学生のグループでロボット製作活動する場合について、子どもの経験の程度、チューターの指導力等を独立変数にし、小学生のグループ活動の観測値を従属変数にするパス解析をおこなった。その結果、小学生の活動にはチューターの指導力が大きく影響し、子ども自身の経験は小さいこと、チューターの指導力はその経験や子どもに対する意識の高さが関連することが明らかになった。
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Research Products
(4 results)