Research Abstract |
「校内生物資源リサイクルを活用した小学校カリキュラム開発」について,平成16年度は下記のようなカリキュラム開発に向けた各素材開発を行った. 小学校校内樹木例として熊大附属小学校の52種の樹木画像データを作成し,樹種ごとの解説文,画像写真を全体像,葉,花,幹,果実についてデータベース化した.解説文は,植物学用語は避け,小学校第3学年以上で学習する漢字には,全てふりがなをふった.熊本市小中学校で共通に見られる樹木10種と学校のシンボルツリーについてはそれらの四季の様相を入れ,樹種のいくつかについては花粉も撮影した.また,落ち葉の写真も12種は整え,落ち葉堆肥置き場で見つけた時の,その樹種の検索の手立てをした.検索ソフトウェアとしては,附属小学校の学校敷地図面での植栽位置をクリックするとその樹木の解説写真が出るように作成した.ノートパソコンを使用して,児童が野外で樹木実物を見ながら検索できるよう配慮した. 堆肥化時の特徴について,試験紙や機器メータで,生ゴミ堆肥(清水小学校給食残さ),落ち葉堆肥(熊大附小)を測定したところ,生ゴミ堆肥は電気伝導度とpHが高かった.また,それら堆肥の水抽出液は,ダイコン種子発芽への濃度影響,平板デンプン寒天でのデンプン消化も確認された.これら実験は,植物と環境,微生物の環境再生と関連づけることができ,小学生レベルで実施できる実験として組み立てうる. 上記の教材を一連のカリキュラムの中に位置付け利用可能なものとするには,授業の内容や展開に沿ったワークシートなどが必要となる.そのための,ワークシートをパソコン上で使えるソフトウェアの開発を試み,ある程度の機能を有したものが作成できた.特に,授業で必要なディジタル・コンテンツをワークシートに組み込めるようになり,視覚効果を高めることができた.
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