2004 Fiscal Year Annual Research Report
高専における「試行錯誤」を伴なう数学教材の開発・評価に関する実践的研究
Project/Area Number |
16500566
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Research Institution | Ichinoseki National College of Technology |
Principal Investigator |
梅野 善雄 一関工業高等専門学校, 一般教科自然科学系, 教授 (30042211)
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Keywords | 数学教育 / グラフ電卓 / 試行錯誤 / オープンエンド |
Research Abstract |
[1]はじめに 本研究の目的は、高専1年生を対象に、個々の学生の能力や関心の向け方により様々な解答の仕方があり、その解答を考えるにはある程度の試行錯誤が必要であるような数学教材を収集・開発すること、そして、そのような課題に対して提出された、レポートの評価方法を確立することにある。そのため、研究初年度(平成16年度)は、数式処理電卓(TI-89)を貸与して以下のことを行った。 [2]課題の提示 夏季休業時、秋季、冬季の3回にわたり、試行錯誤を伴う課題を複数題提示して、その中からそれぞれ1問を選択させて解答させた。学生に提示した課題は、例えば以下のような内容である。 (1)(x+1)^nの指数nと展開式の係数との間の関係についての考察 (2)連分数1/(1+1/(1+1))等の値に関する考察 (3)三平方の定理a^2+b^2=c^2を成立させるような自然数a,b,cに関する考察 (4)x^n+aが整数係数で因数分解できるための自然数n,aの条件に関する考察 [3]課題の提出状況と分析状況 どの時期の課題も提出率は90%を越えている。提出された課題は、現在、さまざまな角度から分析中である。 [4]本研究を遂行してみての所感 この課題に取り組んで、多くの学生が「数学的なことを発見した喜び」を語っている。「おもしろかった」「楽しかった」という感想が目白押しであり、教師側の予想を上回る教育効果が得られている。 なお、提示課題と学生の感想は、下記のホームページで公開している。 [URL] http://www.ichinoseki.ac.jp/gene/mathnavi/
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Research Products
(1 results)