2004 Fiscal Year Annual Research Report
一般大学出身の教育実習生を支援する「教授活動ゲーム」の開発
Project/Area Number |
16500579
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 稔樹 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (60173845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 泰朗 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30312911)
波多野 和彦 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50198751)
齊藤 直子 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (90361782)
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Keywords | 授業設計 / 教授活動ゲーム / システム開発 / 言語処理 / 教材知識 / 学習者モデル / 教育実習 / 教授意図 |
Research Abstract |
本研究は、これまでに開発してきた「授業設計訓練システム」と「教授活動ゲーム」について、 (1)「授業設計訓練システム」をWeb上で実行できるように改良する(その際、著作権上の問題に対応するため、伝達情報の自動生成機能を実現する)、 (2)「教授活動ゲーム」に、生徒の誤り・つまずきを生成する機能や関心・意欲の状態を変化させる機能を実現する、 (3)システムの運用実験を行って効果を検証する、 ことを目的としている。 今年度は、(1)の準備段階として、高校「数学I」の2次関数の範囲について、伝達内容を自動生成するためのモデルを検討し、Lispで実装した。生成モデルは、次元分けの考え方に基づき、手続き的な知識に関しては、下位目標に該当する手続きを順次実行することで、また、宣言的な知識については、適切次元に対応する知識を概念知識から生成する方式とした。実際に生成する文章は、教授意図に応じて、説明文や発問文にできるようになっている。 また、(2)については、教授活動ゲームの内部変数記述機能を拡張し、複数の生徒の複数の状態を記述したり、ルールに基づいて変更したりできるようにした。また、高校生から収集したデータに基づき、当該機能を使った生徒モデルや状態変化ルールを作成した。さらに、学習者の様子をよりリアルに表現するための対話インタフェースの拡張を行った。そして、これらの機能を使って、実際に行う模擬授業と教授活動ゲーム上で行う模擬授業との比較を行った。 この他、教育実習での利用に向けた検討を行った結果、実習生が教材研究や授業設計について、教職課程で十分に学習していないため、まず、授業設計の作業そのものについての演習教材が必要であること、社会科歴史分野への適用を考えた時、教科書に頼らない教材研究や授業のあり方を考えさせることが重要であること等が現職教員へのインタビューで明らかになった。
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Research Products
(4 results)