2005 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルレッスン支援システムとその学習効果に関する研究
Project/Area Number |
16500615
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
村中 徳明 関西大学, 工学部, 教授 (10098113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今西 茂 関西大学, 先端科学技術推進機構, 研究員 (70067578)
徳丸 正孝 関西大学, 工学部, 専任講師 (70298842)
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Keywords | バーチャルレッスン / ペン習字 / 動画手本 / 液晶タブレット / 通信教育 / 学習効果 |
Research Abstract |
本研究では,その場に講師がいるかのような人工的な現実感を,どのようにすれば学習者に与えられるかを模索し,VR技術を利用した動画による手本を使用することにより,本来ならば講師に直接教えてもらわなければ分からなかった,文字が書かれるまでの過程を,講師がいない環境で学習者に習得させることを可能とした.本システムは,液晶ペンタブレットを利用した構成となっており,学習者の目の前で手本が書かれるまでの過程を再生できるようになっている.学習者は,液晶ペンタブレットに表示される動画手本を見たり,トレースしたりしながら,通常の手本では表現しにくい文字の緩急などを学習することができる.システムの有用性を確認するために,実際にシステムを使ったモニター実験を行い,被験者によって書かれた清書を比較した.比較の結果,本システムを利用した学習者は字形が向上し,テキストによる学習者より緩急や細かい技術を習得しやすいことが確認された.学習者がペンタブレットで入力した清書をテキスト形式で保存して、指導者に送信(電子メールによる送信も可能)すれば,清書を受け取った指導者が,それを「緩急」「気脈」「字形」などの要素を全て含めて添削することができる.評価としては,添削の段階で終わりであるが,指導者が添削結果やアドバイスをさらに返信すれば,学習者の理解を深めるのに大いに役立ち,学習者に高い学習効果を与えることを確認した.この成果を3月4日の電子情報通信学会主催の「教育工学研究会」で「ペン習字(筆記学習)支援システム-運筆用動画手本の教育効果-」というテーマで発表した.また,研究実績として,「筆記練習システム,筆記練習プログラムおよび文字見本データ構造」という名称で特許出願を行った.
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Research Products
(2 results)