2004 Fiscal Year Annual Research Report
化学物質応答性トランスジェニックフィッシュ作成用遺伝子工学部品の整備に関する研究
Project/Area Number |
16510039
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
板倉 隆夫 鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (20136849)
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Keywords | シトクロムP450 / CYP1 / トランスジェニックメダカ / XRE / ERE / 薬物誘導 |
Research Abstract |
1.魚類CYP1ファミリー遺伝子のcDNAクローニング 報告例の少ないCYP1Bについて、ウナギの1B1とコイの1B1および1B2のcDNAを単離し、塩基配列を決定した。この1B2は新奇の遺伝子である。また、論文として過去の報告が無いCYP1Cについては、ウナギの1C1とコイの1C1および1C2のcDNAを単離し、塩基配列を決定した。 2.各臓器における薬物誘導的遺伝子発現 コイのCYP1ファミリー遺伝子の各臓器における発現を調べたところ、1)1Aは、肝、腎、腸、および鰓で誘導される、2)1B1は、肝および腸で誘導され、鰓では構成的発現を示す、3)1B2は、調べた臓器の中では鰓でのみ誘導される。4)1C1は、同じく鰓でのみ構成的に発現している、5)1C2は、同じく腎でのみ誘導される、という興味深い結果を得た。 3.ゲノムDNAのクローニング インバースPCR法を用いて、ウナギの1B1(2292bp)、コイの1B1(689bp)および1B2(769bp)の遺伝子5'上流域を単離して塩基配列を決定したところ、それぞれにXRE(DRE)配列、およびウナギの1B1にERE様配列が認められた。 4.DNAコンストラクトの作成ならびにトランスジェニックメダカの作成 ウナギCYP1B1の5'上流域とGFP遺伝子を連結してメダカに導入したところ、βナフトフラボンに応答して緑色の蛍光を発した。 5.トランスジェニックメダカの系統の確立 既に作成済みであったウナギCYP1A遺伝子の5'上流域を用いたトランスジェニックメダカについては、生殖細胞系列に導入遺伝子が組み込まれたF0とF1を得た。
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Research Products
(4 results)