2005 Fiscal Year Annual Research Report
パルス半導体レーザーを用いたSPM計測用ポータブルライダーの開発的研究
Project/Area Number |
16510057
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
村山 利幸 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (50200308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 美保 東京海洋大学, 海洋工学部, 講師 (00377079)
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Keywords | ライダー / エアロゾル / SPM / 半導体レーザー / リモートセンシング |
Research Abstract |
半導体レーザー励起固体レーザー(DPSS ; AOM Q-switch Nd : YAGレーザー,発振波長532nm)を用いた空間走査可能なポータブルミー散乱ライダーを開発した。経緯台モードで駆動可能な望遠鏡の上にレーザーヘッドを固定し、ビームエクスパンダーで20倍にビーム径を拡大した後、副鏡の背面に取り付けたミラーなどにより望遠鏡の中央よりレーザービームを送光できるようにした。受信系には狭帯域干渉フィルター(中心波長:532.05nm、線幅:0.36nm)を用い、小型光電子増倍管で単一光子計測モードで光検出を行い、マルチチャンネルスケーラー(MCS)にてデータ記録を行なった。データ収集はMCSをGPIBボードを介しPCにて制御するプログラムをVisual Basicを用いて開発し行なった。さらにGate & Delay Generatorによりレーザーを外部トリガーで駆動し、プレトリガー機能を持たせて計測を行なった。試験的に仰角45度、繰り返し周波数1kHz、パルスパワー20μJ、視野角1mradで夜間に計測を行なった。その結果、1時間の積算において40km以上からの大気分子による後方散乱が観測できており、ラジオゾンデによる大気分子密度を基にしたプロファイルとも良く一致し、成層圏まで十分な観測ができることがわかった。近距離においてもnon-linearityの補正が無くても500m以下からのプロファイルが得られており、下層の大気境界層を含む対流圏全体のエアロゾル分布を安定して得ることができた。 今後は、視野角を0.2mrad程度まで絞り日中の観測を試みる。光軸の自動調整機能について設計・開発を行なう。望遠鏡のRS-232C経由でのPCによる制御を含めた統合的なデータ収集システムを開発し、自動連続運転を可能にし、大気中浮遊粒子状物質(SPM)の空間分布計測を行なえるシステムとする。
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Research Products
(1 results)