2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16510068
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
大澤 敏 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (50259636)
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Keywords | 溶媒処理 / 転写 / 生分解性プラスチック / 微生物付着 / 撥水性植物 / 抗菌性 |
Research Abstract |
本年度は(1)工業的に有用な金型を用いて、麹菌選択吸着フィルムを作成しその抗菌効果および(2)微細構造付与による撥水および抗菌効果を調べた. (1)綾織の微細構造を転写レた生分解性高分子に麹菌を付着させ場合の大腸菌(E.coli)に対する抗菌性を調べた結果、予め麹菌を付着させたシートへのE.coli吸着数は,controlに比べて1/1000程度減少し、大腸菌付着抑制効果が認められた.一方で,麹菌の付着が認められなかった平滑なシートではE.coliの吸着数の変化は少なく,E.coliの付着抑制効果は認められなかった.このことから麹菌を付着させることができる綾織構造の基盤を構築することが抗菌性を発現するために必要であることがわかった.上述の麹菌の付着性、抗菌性に関する知見を基に、麹菌を織物へ付着させ新しい機能性素材の作成を試みた。平織、綾織、サテンに麹菌を付着させた結果、綾織に対してのみ麹菌の良好な付着が認められた。さらに、綾織に麹菌を付着させた場合の抗菌性評価を行った結果,麹菌を付着させた綾織の基布には大腸菌は付着しなかったが,オリジナルには繊維表面への大腸菌の付着(集落)が見られた.このように,麹菌を綾織の基布に付着させることにより,抗菌性を付与できることが分かった. (2)20μmメッシュの綾織構造を溶媒処理して1μm以下の凹凸を付与すると機水性が得られたが,滑落性が認められなかった.そこで、植物のクチクラ層からワックッス成分を抽出しこの構造に付与したところ,高い滑落性と抗菌性が認められ,さらに細菌類に対する抗菌機能が発現した.これらの微生物認識試料は酵素および土壌中でしばらく分解が抑制されたが一定期間後に速やかに分解した.
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Research Products
(1 results)