2005 Fiscal Year Annual Research Report
情報受信側の自主判断を促進する災害情報と判断評価のサポート機構
Project/Area Number |
16510107
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 健次 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (60197415)
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Keywords | 災害情報 / 防災情報士 / 医療事故 / コンフリクト・マネジメント |
Research Abstract |
17年度は,16年度に引き続き,自然災害情報のあり方に関して検討すると共に,原子力・プラント関連と医療関連の情報を考察対象として加え、市民に対する情報提供と市民の判断をサポートする第三者機構の活動を調査・考察した. 1.事故時の情報公開について 事故発生時の情報公開のための仕組みを知るために,関係機関,例えば阪神・淡路大震災関連の防災センター等で調査を行うと共に,新聞報道に基づき現在の情報提供方法の適切さを考察し,今後の情報提供のあり方を検討した.災害関連では,自主判断に有効となる情報を的確に提供するための仕組みとして防災情報士制度を提案し,その効果に関するシミュレーション評価を含めて,日本災害情報学会にて発表した.原子力・プラント関連では、政府や各電力会社が提供する安全情報、緊急時の情報提供、オフサイトセンターにおける初動対応時の情報収集,迅速な公開の仕組みや体制等を調査した。医療関連では、医療事故発生時の情報公開の現状について考察したが,その際,(財)日本医療機能評価機構で中立の立場から裁判外紛争解決のためのコンフリクト・マネジメントを推進していることを知り,その効果を検討した.その結果の一部を医療関係のジャーナルに投稿した. 2.判断評価のサポート機構について 医療関連では、日本医療機能評価機構で行われている医療機関の評価が、医療機関側へのガイドラインや利用者側の病院選択・理解の助けとなりえるかを検討した.さらに,機構がどのような評価認定を行ない、どのような支援を行なうべきかを情報利用者の立場から考察し続けている. 予定していたデンマークのリソ研究所訪問は,日程調整がうまく行かず,来年度に延期することとした。
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Research Products
(3 results)