2006 Fiscal Year Annual Research Report
酵母を用いた微小管機能制御因子の網羅的遺伝子相互作用解析
Project/Area Number |
16510145
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中世古 幸信 京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (30231468)
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Keywords | 突然変異株 / ライブラリー / 微小管 / 網羅的解析 / 細胞周期 / 細胞増殖 / 制御因子 / サプレッサー解析 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、約1000株からなる分裂酵母の高温感受性株ライブラリー中の変異株に対して、特定の遺伝子を形質転換により導入し、微小管に機能的に相互作用する遺伝子の網羅的な同定ならびにその解析を継続した。解析の中心となる遺伝子はDis1ならびにMtc1である。これら両遺伝子は微小管結合活性を持ち、分裂酵母の微小管機能を制御する遺伝子である。とりわけDis1は動原体微小管と動原体の結合に必須であり、その欠損は有糸分裂の停止を引き起こす。これまでDis1ならびにMtc1と機能的相互作用を示す因子として2つの細胞周期制御遺伝子を同定した。1つは染色体凝縮に必須なコンデンシンサブユニットCut14、もう1っはDNA複製開始に必要なMCMサブユニットMis5であった。Cut14について解析を進めた結果、遺伝子の特定にはいたらなかったものの、少なくとも2種の遺伝的相互作用を示す遺伝子の存在が新たに確認された。Dis1,Mtc1以外の微小管機能因子を探索するという視点から、高温感受性ライブラリーの網羅的クローニングの過程で、微小管の構成要素であるチューブリン遺伝子の変異が見つかり、そのサプレッサーとしてチューブリン特異的シャペロンであるSto1とAlp1が見いだされた。これらは細胞内で複合体を形成することが知られているが、以前の報告ではこれらのシャペロンはチューブリン遺伝子の変異表現型をさらに強めることが示されている。今回の結果ではチューブリン遺伝子の変異表現型を抑圧していることから、生化学的結果とよく一致する。表現型3者の機能的相互作用を示す点で興味深い突然変異と考えられる。
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Research Products
(1 results)