2005 Fiscal Year Annual Research Report
プロベプチドの分子内シャペロン機能を利用した新規生理活性ペプチドの構築
Project/Area Number |
16510160
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
日高 雄二 近畿大学, 理工学部, 助教授 (70212165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 宏 関西学院大学, 理工学部, 助教授 (10252719)
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Keywords | シャペロン / 前駆体 / ペプチドホルモン / フォールディング / ウログアニリン / プロセッシング |
Research Abstract |
ペプチドホルモンのプロセッシングにおける前駆体蛋白質の立体構造形成の意義を明らかにすること、およびプロ領域の分子内シャペロン機能を有効利用することを目的として、本年は、以下の点に焦点を絞り、研究を行った。 1)プロウログアニリンの立体構造解析:平成16年度に、Spring8の高輝度放射光を用いたプロウログアニリンの結晶構造解析から、現在得られている結晶が共晶であることが明らかになった。そこで、計算による、共晶の解析を引き続き検討したが、適切な構造は得られなかった。そこで、結晶化条件を再度検索し、最終的に単結晶を得る条件を見出した。その結晶について、Spring8の高輝度放射光により得た情報を元に、現在構造解析の計算を行っている。今のところ、構造精密化の指標であるR値が5前後であるため、さらに精密化の計算を行っている。 2)プロペプチドの分子内シャペロン機能を利用した新規生理活性ペプチドの創作:昨年度、新規生理活性ペプチドを組み込んだ前駆体蛋白質を大腸菌から大量発現させる系を確立することができたため、そのフォールディング機構と結晶化条件の検討を行った。その結果、まだ結晶は得られていないが、そのフォールディング機構は、プロウログアニリンとは異なる経路を経て、分子内シャペロン機能を発揮することがわかった。 3)他の前駆体蛋白質:前駆体蛋白質としてナトリウム利尿ペプチドの前駆体を遺伝子工学的に大腸菌から発現する系を構築した。現在その機能について検討中である。 本年度は、研究室への初めての学生を迎えたため、彼らの技術指導および研究指導の補助員を利用する機会が増えたため、予定よりも人件費(アルバイト代)が増加した。
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Research Products
(7 results)