2004 Fiscal Year Annual Research Report
フォンビルブランド因子とその調節因子の構造‐機能相関を中心とした血栓形成の制御
Project/Area Number |
16510167
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
松井 太衛 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (90183946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱子 二治 藤田保健衛生大学, 短期大学・医療情報技術科, 助教授 (80180933)
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Keywords | フォンビルブランド因子 / 血栓形成 / ヘビ毒 / ボトロセチン / ビチセチン / レクチン / アミノ酸配列 / 遺伝子クローニング |
Research Abstract |
1)ビチセチンのVWF活性化機構の解析 血小板からGPIbをグリコカリシンとして調製し、一部をビオチンで標識した。固相化したグリコカリシンに対してVWFの結合は見られなかったが、ビチセチンやボトロセチンの共存下ではVWFのグリコカリシンへの結合が見られた。一方、ビチセチンを固相化した場合、VWFの結合は見られたが、そこにグリコカリシンを添加してもグリコカリシンはビチセチン-VWF複合体に結合しなかった。このことから、ビチセチンとグリコカリシンは、同じ側に存在する必要があり、VWFの同じ面に結合することが示唆された。 2)ヘビ毒由来C型レクチンの立体構造解析 C.ruberヘビ毒から、C型レクチンを精製し、N-末端配列解析、ピリジルエチル化後に限定分解し、HPLC分画したペプチドのアミノ酸配列、質量分析を行い、全アミノ酸配列を決定した。このレクチン(CRL)は、C. atroxヘビ毒レクチン(CAL)と高いホモロジーを示した。CRLとCALの性質の違いを現在検討中である。 3)ボトロセチン遺伝子のクローニング B. jararacaヘビ毒腺のcDNAライブラリーの中から、ボトロセチンの遺伝子クローニングを試みた。他のヘビ毒から見つかっているC型レクチン様タンパク質の遺伝子では、シグナル配列部分の保存性が高いことに注目して、ボトロセチンにも同様の配列があると仮定した。この配列と、予備的に得られたαサブユニットのC末端側の塩基配列をプライマーとしてPCRを行ったところ、ほぼ予想された大きさのバンドが得られた。このバンドの塩基配列を解析したところ、ほぼ既知のα鎖のアミノ酸配列と一致したが、4残基のアミノ酸置換と、1残基の欠失が見られた。一方、βサブユニットに関しては、縮重プライマーを用いて解析中である。
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Research Products
(3 results)