2005 Fiscal Year Annual Research Report
プエルトリカンのジェンダーとナショナリズムをめぐるパラダイム転換について
Project/Area Number |
16510199
|
Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
志柿 禎子 岩手県立大学, 社会福祉学部, 助教授 (30305271)
|
Keywords | プエルトリコ / 女性 / マイノリティ / ジェンダー / 移民 / コミュニティ / フロリダ / サンフランシスコ |
Research Abstract |
本年度は、主にアメリカフロリダ、オークランドおよびサンフランシスコのプエルトリコ人女性移住者の研究を実施した。 90年代以降、プエルトリコ人移住先はニューヨークからフロリダ中央部へと移動した。本調査では、フロリダオーランドに開設されたプエルトリコ事務所を中心に、その移民の実態を調査した。その結果、60年代、70年代にニューヨークでコミュニティ活動で活躍していた女性たちが退職後、移住してきている例や、ニューヨークの製造業の空洞化からニューヨークに移住する必要性が減少し、景気の良く物価の安いフロリダなどに移住場所が移動してきていることが判明した。同時に、移住地での経済的状況の相違などからプエルトリコ人コミュニティの政治的主張が変化し、コミュニティ活動やヒスパニック全体の生活改善運動に女性がかかわっている状況が把握できた。 また、サンフランシスコはプエルトリコ移民最初の移住先ハワイへの港となっていたため、古くからプエルトリコ人クラブなどあり、プエルトリコ移民の歴史的街である。現在では、のちに移住したプエルトリコ人女性が、サンフランシスコにおいてヒスパニックグループのリーダー格としてマイノリティ運動の要で活躍している。前年度までに実施してきたニューヨークなどのプエルトリコ人コミュニティ地区の移民の状態の相異などを今回の調査で把握することができた。
|
Research Products
(1 results)