2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16510203
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大山 七穂 東海大学, 文学部, 教授 (00213893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国広 陽子 武蔵大学, 社会学部, 教授 (10308017)
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Keywords | ジェンダー / 政治 / 女性議員 / 神奈川県 |
Research Abstract |
本研究の目的は、政治アリーナにおいて女性の参画がなかなか進展しない要因と、政治家として活動する女性たちが期待される成果をあげることが困難な要因を、ジェンダーの視点から組織的・制度的に分析することにある。平成16年度は女性議員および関係者のインタビュー調査を行った。平成17年度は、神奈川県下の市町村議会鼓員を対象に、アンケート調査を実施した。本年度は、インタビュー調査、アンケート調査の結果をまとめ、議会議事録を収集・分析したり、メディア関係者に補足的インタビューを実施したりしながら、本来の目的にこたえるかたちで研究分析を進め、報告書を作成した。 報告書は3部構成である。まず第I部「日本における『女性と政治』の現状」では、「女性と政治」の現状と問題についてまとめている。そもそもの政治概念を検討し、女性が政治に参加・参画してきた経緯とその背景にある社会への女性の参画状況をまとめ、90年代以降増加してきた女性地方議員と地域、政党などにみられるその相違について概観し、さらに神奈川県の女性議員について概観した。第II部「調査結果の報告」は、インタビュー調査とアンケート調査の報告である。インタビュー調査は、対象者ごとにインタビュー内容をかなり詳細にまとめた。アンケート調査結果については、単純集計と男女別の集計をまとめた。こうして、さらに分析考察するための基礎資料を整理した。第III部「女性の政治参画に影響を及ぼすジェンダー構造の分析」では、インタビュー調査とアンケート調査の結果をもとに、家族、選挙、構造的・制度的要因、政治的活動、キャリアなど焦点を絞って分析考察した。そして最後に、民主主義やフェミニズムの観点も交えて、女性の政治参画の意義について総括した。
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