2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヘブライ的存在・ハーヤー論を基盤とした「アウシュヴィッツ以後」の新倫理学の構築
Project/Area Number |
16520008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮本 久雄 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50157682)
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Keywords | 物語り論 / エイコーン / 他者 / 和解 / 声 / 宗教間対話 / 共生 / 原初の言葉 |
Research Abstract |
平成18年度は従来の3人称的言語による人間論、宗教論、文化論の分析を突破して現代世界の苦悩にみちた現実に学的に関わろうとして「物語り論」(ナラトロギア)によって1人称の「わたし」がどう他者と和解し、共生しうるのかという可能性を探求した。それが新倫理学構築の契機になるように出版・シンポジウム・研究交流を推進した。そのためまず第1に、東京大学出版会から平成19年の1月から3月にわかって「物語り論シリーズ」を刊行した。第1巻は「他者との出会い、第2巻は「原初の言葉」、第3巻は「彼方からの声」をテーマとし、文学、精神医学、社会思想、自然科学、哲学、芸術などあらゆる分野をとりあげた。第2に、東アジアとの交流を深めるべく、韓国西江大学へ出張講義を行うため出かけ、また同大学の哲学・倫理学の教師・学会と本邦でシンポジウムを開いた。5月の京都国際会館のシンポジウムでは、中国、韓国、日本及びユネスコの研究者と共に「和解と共生」をテーマとして活発に交流した。さらに秋には、ウィーン大学、プラハ大学で宗教間対話をテーマにシンポジウムを開催した。その成果は『エイコーン』誌にのせられて刊行された。豊かな年度だった。
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Research Products
(2 results)