2005 Fiscal Year Annual Research Report
自由の普遍性と正義の超越性-トマス・アクィナスにおける人間論の展望-
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16520031
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| Research Institution | Kagoshima Immaculate Heart College |
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Principal Investigator |
佐々木 亘 鹿児島純心女子短期大学, 生活学科, 教授 (40211940)
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| Keywords | 究極目的 / 共同善 / 共同体論 / 所有権論 / 他者 / 人間の超越性 / 自由の普遍性 / 正義の超越性 |
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| Research Abstract |
本研究は、『トマス・アクィナスの人間論-個としての人間の超越性-』(知泉書館、平成17年1月)で明らかにしたところの、人間存在そのものの「超越性」から出発して、「共同善への運動」という観点からトマスの共同体論が有する現代的な意義を明らかにし、最終的には出版という仕方での提示を目指している。平成17年度の直接的な成果としては、一つの学会発表と三本の研究論文を挙げられる。神戸大学へ提出する予定の博士論文は、「共同体と共同善-トマス・アクィナスの共同体論研究-」というタイトルであり、「コムニタスとは何か」、「個の主権と共同体」、「自己-他者-共同体」、「共同体と正義」、そして「共同体の動的構造」という五つの部分から成立している。
このうち、後半の構成をもとに、「自己」-「他者」-「共同体」相互に認められる動的な有機的構造について明らかにしたものが、『経済社会学会年報』における「トマス・アクィナスにおける正義の動的構造-公共性への展望をめぐって-」である。一方、第二部「個の主権と共同体」の第一章と第二章に相当するものが、それぞれ、『研究紀要』における「個の主権と共同体-トマス・アクィナスにおける人間的行為の普遍性-」と「個の超越性と共同体-トマス・アクィナスにおける個の究極-」という論文である。また、「共同善への自由-トマス・アクィナスにおける自然法論の射程-」という、経済学史学会での研究発表の成果が、これらに反映されている。徹底的なテキスト解釈をさらに深め、山田晶京都大学名誉教授、野尻武敏神戸大学名誉教授、足立正樹神戸大学教授を中心とした研究打ち合せを通じて、本研究もいよいよ完成段階に入ろうとしている。
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Research Products
(3 results)
