2005 Fiscal Year Annual Research Report
タイ所伝Pannasaja+akaの校訂,翻訳と思想研究
Project/Area Number |
16520050
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Research Institution | The Eastern Institute |
Principal Investigator |
茨田 通俊 (財)東方研究会, 研究員 (10260126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉元 信行 大谷大学, 文学部, 教授 (50103122)
田辺 和子 (財)東方研究会, 研究員 (20217102)
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Keywords | 国際研究者交流 / パーリ語 / ジャータカ / パンニャーサジャータカ / Pannasajataka / 貝葉写本 / タイ:ミャンマー:ラオス:カンボジア |
Research Abstract |
本研究は研究分担者、協力者を含め約10名の研究者によって構成されており、各自が分担して、タイに伝わるPannasajataka(五十本生話)の各種写本の対照校訂と和訳を進めている。そのうち写本間で異同の少ない第39話までのローマ字転写本を完成させることを、本研究の最終目標としている。既に補助金交付以前の研究の段階で、大谷大学の貝葉写本に含まれる25話についてローマ字転写が完了しており、現在は残りの14話のローマ字転写が進んでいる。また既にローマ字転写を終えた物語も含め、各物語の担当者によって和訳が行われ、約10話の和訳を既に終えている。これらの作業と並行して思想研究も進められ、本年度はパーリ学仏教文化学会で研究分担者の田辺和子が、日本印度学仏教学会で茨田と研究協力者の村上弘行、Bunchird Chaowarithreonglithが、日本宗教学会において茨田がその成果を発表した。年3回大谷大学を会場として研究会を開き、関係者の発表を中心に、意見・情報の交換を行った。本年度は主に、タイ所伝Pannasajataka校訂本作成に当たってのガイドラインをまとめた。また7月11日には、バンコク在住の貝葉研究者であるPeter Skilling氏を招聘し、校訂本の作成についての助言を得た。本年度も数名の研究者が個人的に東南アジア方面へ調査へ赴いた。田辺は、バンコクにおいてパリ極東学院のJacqueline Filliozat氏の協力を得て、ワットポー寺院のマライ長老の指導の下で担当箇所の校訂に取り組んだ。またタイ各地を訪問し、現地の寺院を調査して、寺院内に描かれたPannasajatakaの物語の壁画の撮影に成功した。研究協力者の原田正美は、ミャンマー調査旅行において、P.S.Jainiがビルマ版Pannasajatakaを出版した際に用いた貝葉と刊本を入手し、現地でのマイクロフィルムによる撮影を依頼した。研究協力者の清水洋平はバンコクにおいて、現地で作成されたPannasajatakaの校訂テキストの撮影を行った。
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Research Products
(6 results)