2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520075
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大里 俊晴 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (40303060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榑沼 範久 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (20313166)
BERNDT Jaqueline 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (00241159)
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Keywords | 戦争 / 芸術 / 大衆文化 / 音楽 / 映画 / 漫画 / 日本 / 欧米 |
Research Abstract |
研究最終年度にあたる平成17年度は、昨年度に引き続き各研究分担者が海外調査を含む資料収集調査および資料の分析・考察を継続すると同時に、研究成果報告書の執筆と提出に向けて、昨年度まで研究代表者を務めた木下長宏(昨年退官)も含め、「戦争と芸術論」という問いが持っているアクチュアルな価値を共同でくりかえし確認・再検討することにも重点を置いた。複数のジャンルと地域をめぐる各自の研究をひとつの研究成果報告書に統合するのは、各自の研究が深化すればするほど容易ではない側面を持つが、報告書の提出に至るまで、「戦争と芸術論」という問いを鋭角的に掘り下げる言葉を協同的に積み重ねていく所存である。個別の研究作業としては、代表者の大里が継続的にフランスとアメリカにおける反戦思想とポピュラー音楽との関係について、主として楽曲・歌詞の側面から資料収集と解釈を更に進めた。榑沼はアメリカの第二次世界大戦期の戦闘と映画の共犯関係について映画理論と心理学理論の側面から研究を更に進めるとともに、ドイツでの調査によって戦争の記憶と戦争テクノロジーについての資料収集と考察を補足した。ベルントは第二次世界大戦前後のドイツにおける美術館活動における戦争と芸術論について継続的に資料収集と考察を進めるとともに、ドイツ・ライプチッヒ大学日本学科において開催された日本の漫画に関する国際シンポジウムにおいて司会を務め、漫画『はだしのゲン』をひとつの核として提示するなど、戦争と芸術論のテーマの深化に大きく貢献した。
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Research Products
(6 results)